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お悩み別漢方

花粉症

 花粉症の方にとって、春は憂うつな季節です。急性期には鼻汁の分泌が亢進(こうしん)し、漢方薬でも早期の根治は難しいのですが、抗ヒスタミン薬のような眠気を起こさず、不快な症状を緩和させることが可能です。
 花粉症は身体に水が溜まった状態、すなわち水毒(すいどく)状態と考え、多くは冷えを伴うことが多いようです。こうした花粉症には「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」がしばしば用いられます。特に中に含まれる乾姜(かんきょう)(生姜を蒸して乾したもの)は温めながら水を除く作用があります。

花粉症
 同じく麻黄(まおう)という生薬が含まれていますが、主成分であるエフェドリンは1887年に長井 長義博士により発見されています。エフェドリンはアルカロイドと呼ばれる成分ですが、胃酸が薄まった時に吸収効率が上がります。つまりエキス剤などは温かいお湯に溶いて服用するとよく効くと言えます。「小青竜湯」は元々温めるお薬ですので、温めて服用したほうがより効果的です。