センター長あいさつ
循環器病センター センター長 内田孝之
当院では、それまで行われていた循環器内科診療に加えて1988年に現 名誉院長 田中二郎の赴任により、心臓血管外科が開設されました。それと同時に、内科・外科が一体となって循環器診療を行うべく「循環器病センター」が発足、以来30年にわたってスタッフ一丸となって循環器疾患治療に邁進して参りました。
当センターでは、循環器疾患、具体的には狭心症、不整脈、弁膜症、心筋症、心不全などの心臓病に加えて大動脈、さらに下肢の動脈、静脈まで全身の心臓血管系疾患の診断治療を行っています。
この30年の間に、循環器疾患の治療は、心臓あるいは下肢血管へのカテーテル治療、レーザー治療、大動脈への切らない治療(ステント治療)や不整脈へのカテーテル治療、さらカテーテルでの弁膜症治療とさまざまな新しい機器が開発導入され、大きく進歩してきました。また、外科手術でも心臓弁膜症に対して極力自己組織を温存して生理的修復を目指す弁形成術、またなるべく小さな傷で行う小切開低侵襲弁膜症手術など、その方法はどんどん進歩してきました。当センターでは、これらの治療技術進化に対応すべく、スタッフ一同、治療技術向上に取り組んで参りました。
また近年、心臓ペースメーカや、下肢血管のハイブリッド(カテーテル+バイパス)手術、さらに現在準備中のカテーテル大動脈弁治療など内科・外科の垣根を超えて共同で治療に当たる機会も増え、内科・外科一体となったセンターとしてより強い協力体制での治療に取り組んでいます。
さらに、リハビリテーション部門と協力した心臓リハビリテーションの開始、予約制専門外来開設など、多職種連携による治療の質向上にも取り組んでおります。
今後も、患者さん一人ひとりにベストな治療を提供することを第一目標に、全スタッフで力を合わせていきたいと思います。