研修プログラム・募集要項

育休体験記

稲田

私は5年目の時に二人目の子供が産まれ、育休を取らせていただきました。
自分が休むと他の人の負担が増えるし、5年目というと一般的にはたくさん働かされる時期なので、育休を取らせてくれるか不安はありました。最初は2週間程度で考えていましたが、その時の上司からは、「2週間じゃ短くない?もっととって良いよ!」と寛大な返事を頂きました。
その言葉に甘えて、実際4週間の育休をもらい、その間は完全に育児に集中させてもらいました。育休期間中は、毎日が重労働で、「仕事の方が楽だから早く復帰したい・・・」と思う時もありましたが、育児はまだまだ始まったばかりで、正直4週間でも足りないくらいだと思います。
育児は誰でもできているように見えるので、育休をしなければどれだけ育児が大変なことか、なかなか実感することはできないかと思います。いまでは子供と触れ合う時間の大切さや、育児の協力も当たり前と思ってやっているつもりです。
そして妻はもちろん、育児をしながら働いている職員の方々への敬意も生まれました。仕事に復帰した際ももちろん責められることはなく、温かい祝福の言葉を頂きました。
育休は誰もが取るべきだと思いますが、医師をしながら実際にこんなに気兼ねなく育休をもらえる環境はなかなか貴重だと思いました。


能美
専攻医の育休体験記

1.どの学年でとったか
専攻医1年時で3週間、専攻医3年時で4週間取得させていただきました。
2.育休をとる際の当科の様子、対応
正直医師が育休を取るという概念がなかったのですが、恐る恐る聞いてみた所あっけないぐらい快諾いただけました。
私の同期にはより長期間(数ヶ月)育休を取得していた人もおり大変驚くとともに、深く感謝しています。
3.育休取得前の不安や懸念
色んな人に迷惑をかけてしまうんじゃないか、だめ専攻医と思われるのではないか、なによりも専攻医という教えていただける立場のうちに沢山いろんなことを経験しなければならない!という思いがあり「休んでしまっていいのか・・出遅れてしまうのではないか・・(ただでさえ勉強できてないし・・)」という思いと、「いや、子供と過ごすのは今しかない、僕にしか出来ない仕事だ!」という思いの間で揺れ動いていました。
4.実際に取ってみての感想(大変だったこと、助かったこと)
心の底から良かったと思っています。生まれてすぐの大慌ての生活の中間と子供と一緒になって子育てを乗り切ることができたことは人間として大きな成長につながっただけでなく、家族の絆の強化にもなりました。学年が上がり子供がいる専攻医を指導する時や、お子さんを持つ患者さんを対応するときも、より共感的な態度で接することが出来るようになったと思います。
専攻医1年時のときは一般病棟担当チームだったので、自分がいない間、小杉先生にカバーしていただき、迷惑をかけてしまうことが本当に申し訳ないと感じていました。
ただ、育休を取ることはとても大事なことだという上司のありがたいお言葉をいただき、安心して取得することが出来ました。
5.復帰時の様子
びっくりするぐらい、何事もなかったかのように復帰できました。復帰後も子供の様子や、家庭の様子などについてお声がけいただき深く感謝しています。
6.内科専攻医制度で気をつけた方がいいこと(あれば)
子育てが始まるとどうしてもJ-oslerや学会発表に取り組めなくなりますので、妊娠中の間に全力で進めておくことをおすすめします。
また、育休と関係ないですが剖検症例は積極的に集めましょう。


細川
専攻医の育休体験記

1.どの学年でとったか
僕は卒後5年目に娘が生まれました。
育児休暇は娘が4ヶ月になる頃に1ヶ月間取得しましたが、妻の出産後も育児休暇とは別に有給として3日間休みを頂きました。
2.育休をとる際の当科の様子や対応
1ヶ月間の育児休暇の際は重症チームというハイケア病棟の患者を担当するチームでチームリーダーの役割を担っていました。通常重症チームのリーダーは4名いますが、育児休暇の時期は穴が空かないように5名に増員して細川がいなくなってもカバー出来るよう調整していただきました。
3.育休取得前の不安や懸念
細川休めてずるいと思われてないかなとか、仕事残してきたなやべっ…とか、1ヶ月も経つと自分の研鑽がとまるし知識なくなるだろうなとか、色々考えました。
子育ても初めてだし、自分が家にいることで妻の仕事が逆に増えることがないようにしないと。とか心配していましたが、実際どのように対策したらよいかも分からないまま育休に突入しました。
4.実際に取ってみての感想(大変だったこと、助かったこと)
育児休暇に入ると、周りからどのように思われているかなどの不安や仕事の心配などは2日で忘れました。妻の実家は宮城にあるため九州からは遠く、なかなか帰省する機会がないのですが育児休暇で2週間程度帰省でき娘に会ってもらうことが出来ました。育児休暇中に生まれてから100日となり、お食い初めも家族3人で出来ました。
育児休暇中は妻から育児を叩き込まれ、だんだん慣れてきた頃にはチームワークが生まれていました。妻の足を引っ張らないようにと心配していましたが、育休が終わってからも家事や育児の分担ができるようになり妻からも褒められたため、育児休暇の期間があってよかったと思っています。
5.復帰時の様子
育児休暇が明けて忘れていることはたくさんありましたが、職場のみなさんにカバーして頂いてどうにかなりました。職場には「家庭あっての仕事」という意識が根付いており、育児休暇だけでなくいろいろな家庭の事情で休暇を取得される方が多いため、誰かが休暇を取得することに対して職場が慣れていることは良いことだと感じました。
6.内科専攻医制度で気をつけた方がいいこと
育児休暇が終了した直後に内科専門医試験があったのですが不合格となりました。決して育児休暇が原因ではなく(ココ大事です)僕の能力の問題なのですが、育児休暇中に育児しながら勉強できるだろうと高を括っていました。実際は、育児休暇は自分の時間ではなく家族のことに時間を使うため、僕には両立が難しかったです。時間の使い方はそれぞれですが、気をつけてください。