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診療科の特徴

 皮膚はヒトの身体全体を覆っており、その重さは皮下組織を含むと体重の約16%を占める、人体で最大重量の臓器です。皮膚科学はこの大きな臓器のすべてをカバーする学問ということになり、その診療は炎症性疾患(アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬など)や腫瘍疾患(主に皮膚癌)、感染症(蜂窩織炎など)、外傷など多岐にわたり、救急疾患(全身熱傷、壊死性筋膜炎、重症薬疹)などもその範疇になります。
 皮膚科医は外用療法に最も精通した医師であるべきであると考えています。一方で、一般の内科的知識を持ち、かつ専門領域の手術は自ら行う外科的技術を持ち合わせた存在であるべきです。我々はこの観点から、常に知識をアップデートしながら、かつ積極的に手術を行うことで筑豊地域の皮膚診療に貢献するべく日々皮膚外科の研鑽を続けております。無論、患者さんに不利益を生じないように自らの力量を見定めることも重要で、他の診療科の先生方に相談させて頂くこともしばしばです。特に手術は再建のスペシャリストである形成外科をはじめとした他の科の先生方にお力添えをお願いすることもあります。
 当院は各診療科間の垣根が低く、スムーズに応援を頼むことができる環境となっております。設備などによって対応できない疾患については、高次の医療機関である大学病院に紹介させて頂きますが、できるだけ筑豊地域の皮膚診療を当院で完結させたいと考えています。


皮膚科News&Topics

 2022年度は新しく塩道泰子医師(2016年卒)、藤井晴香医師(2016年卒)が着任し、前年度から勤務している王黎亜医師(2019年卒)と合わせて4人体制となりました。私を含め皆まだまだ未熟ではありますが、そうであるが故の固定概念に囚われない柔軟な発想で診療に携わりたいと考えています。
 他の領域にも当てはまることですが、皮膚科領域においても今まで難治であった疾患に対する新薬の登場は目を瞠るものがあります。例として尋常性乾癬やアトピー性皮膚炎、じんま疹といった炎症性疾患に対する生物学的製剤、悪性黒色腫に対する分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬などが挙げられますが、これらは疾患の機序が徐々に解明されてきたことで開発されたものであり、理に適った治療法であるといえます。導入にあたっては各種検査を行う必要があること、重篤な副作用が生じた場合は入院加療が必要となることなどのハードルがありますが、これこそ中核病院として果たすべき役割と捉え、患者さんのために積極的に使用して参りたいと思います。一方で、金銭面で大きな負担を強いることになるという、最大と言っても過言ではない問題点もありますので、その点も十分に配慮しながら、患者さんと二人三脚で治療を行っていけたらと考えています。
 また近年、医療をとりまく環境が大きく変化し、医療機関の規模に応じた診療の役割分担の重要性が叫ばれております。現在は地域医療機関との連携が必ずしも上手くいっていない印象を受けますが、特定機能病院、地域密着型の病院、かかりつけ医と相互関係を構築することは今後の医療のために必ずなさねばならぬことでしょう。当科でも診療が一段落した患者さんや症状が安定した慢性疾患の患者さんにつきましては、積極的に紹介元ならびにお近くの医療機関に逆紹介していく方針としています。この病診連携によって効率的な診療を行うことが、巡り巡って多くの患者さんのためになると信じています。

診療実績

外来担当医師