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簡易懸濁(かんいけんだく)法について

「簡易懸濁法」とは、錠剤やカプセルを温湯にひたして懸濁させて服用する方法です。懸濁とは水の中にお薬の粒が散らばった状態のことで、体にチューブを入れて栄養を摂っている患者さんや錠剤を飲み込むことが難しい患者さんがお薬を服用する際に行われます。

一般的な簡易懸濁法では約55℃の温湯を使用しますが、当院ではより簡便となるよう、簡易懸濁法を行う薬剤として「水」で懸濁できる薬剤のみを対象としています。

簡易懸濁法には多くのメリットがあります。

より確実で安全な投与

  • 投与直前まで薬剤の品質保証が可能となります
  • 投与直前の薬剤の確認が簡単です
  • 錠剤やカプセルを粉砕して粉にすることによって生じるお薬のロスがなくなります
  • 投与を介助する方がお薬を吸い込むリスクを減らせます
  • 錠剤やカプセルを粉にして分包する際に用いる乳糖による下痢の発現を減らせます

コストの削減

  • 薬剤やカプセルを粉砕して調剤する時間を短縮できます
  • 薬剤の中止・変更の対応が容易です

経管投与を実施されている患者さんには簡易懸濁法の方法を記載した説明書をお渡しいたしますので、ご不明な点がございましたら薬剤部にお問い合わせください。

簡易懸濁法の注意点

上に紹介した以外にも多くのメリットがある「簡易懸濁法」ですが、簡易懸濁法に適さない薬剤もあるため注意が必要です。

  • 徐放性製剤など、溶解することによってそのお薬の特性が失われる薬
  • 溶解することによって安定性が保てない薬
  • 10分程度の放置時間で崩壊しない薬

など

錠剤を飲み込むことが難しいなどの理由により簡易懸濁法をご希望される患者さんは、必ず薬剤部に簡易懸濁法の適応可否の確認をお願いします。

お問い合わせ先

飯塚病院 薬剤部
電話 0948-22-3800(代表)