飯塚病院 産婦人科

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飯塚病院

産婦人科 部長より

当科について

部長より

 産婦人科部長の辻岡 寛と申します。平成23年の10月より飯塚病院に赴任いたしました。専門は婦人科腫瘍と手術で、特に最近は内視鏡手術にも力を入れています。飯塚に赴任した当初は、内視鏡手術の拡充に取り組むようにと江口先生からテーマを与えられて取り組んでまいりました。ちょうど病院全体で鏡視下手術推進プロジェクトが立ち上がるところでしたので、タイミングもよく、スムーズに手術適応を拡大し、症例を増やすことが出来ました。現在では子宮摘出、筋腫核出、子宮体癌根治術などの手術も腹腔鏡で行うことが可能になりました。

 飯塚病院は婦人科腫瘍、手術、周産期のどの分野においても近隣の大学病院に匹敵する症例数と医療の質を持っています。平成25年12月には福岡県総合周産期母子医療センターに指定され、名実ともに筑豊地域の基幹病院としての役割を担っています。

 医育機関としても日本産科婦人科学会、日本婦人科腫瘍学会、日本周産期・新生児医学会、日本産科婦人科内視鏡学会の各学会より専門医・認定医の修練施設として認定を受けています。

 産婦人科医師不足がさけばれて久しいですが、この数年で新規に産婦人科専攻医を目指す医師はさらに減少しています。現役の産婦人科医の高齢化もあり、安定した産婦人科医師数の確保はどのような施設にとっても困難になりつつあります。日本産科婦人科学会は基幹分娩取り扱い施設の重点化・大規模化の必要性を訴え、昨年末には、円滑な総合周産期センターの運営には、常時20名以上のスタッフが必要との声明を出しました。飯塚病院は総合周産期センターではありますが現状10名という決して多くない医師数で頑張っています。このような状況の中、昨年度は飯塚病院で初期研修医を終えた2名、今年度は1名の医師が後期研修医として仲間に加わってくれました。彼らの踏み出した一歩は、集約化の名の下に、ともすれば切り捨てられかねない地域の周産期医療に大きな希望と勇気を与えてくれることになりました。今後も当院で産婦人科を志してくれる医師を一人でも増やせるよう、魅力のある研修教育システムを構築することもわれわれに与えられた使命だと考えています。

 地域の症例はその地域で完結できるように、今後も24時間体制で救急搬送を決して断らない方針を継続してまいります。これまでの飯塚病院産婦人科の伝統を良い意味で引き継ぎ、さらに発展させることができるよう一緒に働きましょう。

2016年6月1日
産婦人科 部長 辻岡 寛

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