飯塚病院 中央検査部

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微生物検査

微生物検査とは

 感染症の診断と治療に欠くことのできない検査で、感染症を引き起こす原因微生物を特定する検査です。血液、喀痰、尿、便、膿などの検体中に存在する細菌を同定し、どんな薬が効くかを検査します。

検査内容

  • 一般培養検査
    患者さんから提出された検体を寒天培地に塗布して、35℃で培養します。細菌が発育したら、菌名を決定するための検査をし、同時にどんな薬剤(抗生物質)が効くかを検査します。
  • 抗酸菌検査
    喀痰などの検体に結核菌などの抗酸菌がいるかどうか検査します。一般細菌とは違って、菌が発育するのに時間がかかります。
  • 迅速検査
    検査キットを用いてインフルエンザウイルスやA群溶連菌などの迅速検査は、検体到着から30分以内に報告しています。βDグルカン・エンドトキシンも測定しています。
  • PCR検査
    結核菌のPCR検査では、塗抹検査陽性報告から1時間で結核菌かどうかを検査できます。また、2020年より新型コロナウイルスのPCR検査を導入しました。全5種類の機械を導入し、24時間体制で検査を行っております。

培養検査の流れ

  • 一般培養検査
    1日目:グラム染色、分離培養
  • 顕微鏡などを用いて確認

  • 喀痰のグラム染色像
    (肺炎球菌とインフルエンザ桿菌)

  • 分離培養


2日目:細菌同定検査・薬剤感受性検査


3日目:結果報告


  • 抗酸菌検査
    結核は、咳により飛散した結核菌飛沫核を吸い込むことにより感染します。蛍光染色にて抗酸菌陽性の場合、右図のLAMP法を行い1時間以内に結核かどうかの報告をします。

検体採取時の注意点

 保存状態や検体の取り方により、検体の良し悪しが決まります。
 喀痰では検査に適した検体か否かを肉眼的に評価して、適さない検体は取り直しをお願いしています。患者さんのご協力が重要となりますので、検査前には外来や病棟で説明を受けていただきます。

  • 良質な痰

  • 質の悪い痰=唾液

血液培養陽性時の電話連絡

  血液培養自動分析装置にて血液培養ボトルが陽性転化してから、30分以内にグラム染色結果を主治医(休日は病棟)に報告しています。

感染制御チームの一員として

 感染症ドクター(ICD)、感染管理のナース(ICN)、薬剤師とともに感染制御チームの一員として、感染管理委員会をはじめ、様々な活動に参加しています。検査結果をできるだけ早く正確に報告し、耐性菌などの情報提供に努めています。



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