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肺機能検査とは

肺の主な働きは、吸った空気(吸気)から酸素を血液に取り込み、全身で産生され不要になった二酸化炭素を吐いた空気(呼気)として排出することです。肺機能検査は、息を最大限吸ったり吐いたりできる量(肺活量)や息の速さ(息の通りやすさ)を測定したり、肺に取り込まれる酸素の量を測定します。呼吸機能の検査は痛みを伴うことはありませんが、他の検査と異なり、患者さんご自身に最大限の呼吸の努力をしていただくため、少々きつい検査となります。正常予測値は年齢・性別・身長によって算出され、測定値は正常予測値と比較して評価されます。
検査時間は項目によって異なりますが、通常は約15分、精密検査で約45分程度です。
検査でわかること
- 機能異常の有無
- 機能異常の部位(気道、肺実質、中枢、末梢気道など)
- 異常の定量的評価や時間的変化 などです。
しかし、肺機能検査は肺の機能評価を行うものであり、解剖学的、病理学的、細菌学的な評価をするには、画像診断や組織診断、気管支鏡検査など他の臨床検査が必要となります。
検査項目
- 肺活量:VC(L)
- 努力性肺活量:FVC(L)
- 機能的残気量:FRC(L)
- 肺拡散能:DLCO
- 気管支拡張試験 などがあります。
- 肺活量:VC(L)の測定
ゆっくりと最大に息を吸気した状態から最大限に息を呼出させて得られる肺容量変化のことです。
予測式は、Baldwinらによる予測式と、日本呼吸器学会の日本人の正常予測式を使用しています。日本呼吸器学会の日本人の正常予測式は、Baldwinらによる予測式に比べて、10~15%高い値を示す傾向があり、予測値が上がることで%VC値が低くなることがあります。
※Baldwinらによる予測式
男性 肺活量:VC(L)=(27.63-0.112×年齢)×身長(cm)
女性 肺活量:VC(L)=(21.78-0.101×年齢)×身長(cm)
※日本呼吸器学会の日本人の正常予測式
男性 肺活量:VC(L)=0.045×身長(cm)-0.023×年齢-2.258
女性 肺活量:VC(L)=0.032×身長(cm)-0.018×年齢-1.178
検査方法
- まず楽に何度か呼吸します。
- そのまま息を吐きます。吐けるところまで頑張ります。
- 吐けなくなったら、今度は息を胸いっぱい吸います。
- 息を吸えなくなったら、また息を吐けるまで出し切ります。
※性別・年齢・身長から求めた正常予測値に対するVCの割合を%VCと表します。
努力肺活量の測定
最大吸気位からできるだけ早く最大吸気をさせて得られる肺気量のことです。
検査方法
- まず楽に何度か呼吸します。
- 胸いっぱい息を思いっきり吸います。
- ティッシュを飛ばすような感じで、いっきに息を吐き出します。
- そのまま吐けるまで息を吐き続けます。
最大吸気位からできるだけ速く最大努力呼気をさせて得られるこの努力呼気曲線の最大吸気位から最大呼気位までの肺気量変化をFVCと言います。努力呼気開始から一秒間の呼出肺気量を一秒量(FEV1)と言います。また性別・年齢・身長から求めた正常予測値に対する割合を%FEV1(対標準1秒量)と言います。このFEV1をFVCで除したものを1秒率と言います。一秒率≧70%が正常です。
正常 or 異常の判定
- 正常:
- %肺活量(VC)≧80%、一秒率(FEV1/FVC)≧70%
- 閉塞性換気障害:
- %肺活量(VC)≧80%、一秒率(FEV1/FVC)<70%
- 拘束性換気障害:
- %肺活量(VC)<80%、一秒率(FEV1/FVC)≧70%
- 混合性換気障害:
- %肺活量(VC)<80%、一秒率(FEV1/FVC)<70%

