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2024年11月7日
今年度中央検査部は「外来採血の待ち時間短縮」をテーマに掲げ、TQM活動を行いました。第32回TQM発表大会にて最優秀賞&お客様賞のダブル受賞させていただきました!
1日平均480名が利用する12C採血室では採血支援システムを導入し、患者の難易度と採血者の力量をマッチングさせています。これにより採血失敗率を減少させ、採血の差し直し、スタッフの交代を減らすことで、これまで待ち時間の短縮を図ってきました。しかし依然として突発的に長い待ち時間が発生していました。 患者満足度が低下しやすいといわれている15分以上の待ち時間の発生状況について調査したところ、特に朝の7:40~8:00に待ち時間が集中すること、1週間で2~3日の頻度で発生していることが分かりました。採血で余計に時間が掛かってしまうとその後の検査や診療の遅延に繋がることから、「15分以上待つ患者をゼロにする」という目標が掲げました。
現状把握では、採血者ごとの採血スピードのばらつきが待ち時間発生に寄与していることがわかりました。また、ブース配置にも改善の余地があり、患者の移動時間や混雑緩和に影響していました。
こうした課題に対して、採血ブースの配置見直しを行いました。スタッフのスピードに基づいて各ブースに適切な人員を配置し、ブースの稼働効率を向上させました。加えて、採血当番表を改善し、ピーク時には追加ブースを活用して待ち時間の分散を図る運用を構築しました。加えて、採血時間短縮のためのスタッフ教育を行いました。
対策の結果、待ち時間15分以上の患者を「ゼロ」にする目標を達成できました。各スタッフの採血スピードも改善され、対策前より平均9.7秒短縮しました。特に対策前は161秒以上かかっていたスタッフも大幅に減少し、全体の採血時間の均一化も図られました。また、ピーク時の待ち人数が緩和され、待ち時間が速やかに減少するようになりました。そのため採血担当者が他の部署業務に戻れる時間が増加し、結果的に採血に関わる人件費削減にも繋がりました。
結果的に待ち時間の短縮によって、患者とスタッフ両者Win-Winな活動となりました。引き続き、朝一の患者集中を回避する運用や追加ブースの稼働条件の見直しを含め、改善を続けていきます。12C採血室は日本一安心・安全で待ち時間の短い採血時間を目指しておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。