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副院長・部長 本村健太
TEL 0948-22-3800(内線:5215)

診療科の特徴

 増本院長含め6人で診療を行っています。診療対象の中心は、肝癌と肝炎-肝硬変です。入院患者さんの治療方針や、治療の結果については週2回行っている科内のカンファレンスで厳密に協議-確認しています。内容のあるカンファレンスを維持するために、各スタッフのコンプライアンスが重要であることを常に認識し、診療内容の透明化と情報の共有に努めています。また、科内で最新の肝臓病学の知見を知り、新たな臨床研究を検討するための勉強会を月2回定期的に行っています。当科での肝炎・肝癌の治療症例数は全国的にも多く、治験への参加や当院単独ないしは他施設との共同の複数の臨床研究を常に行っており、特にここ数年は、学会・研究会での主題演題・論文の発表が増えています。
 肝癌治療においては、各施設の実力の目安の一つとして、手術数と同様に経皮的ラジオ波焼灼療法(腫瘍を電極針で穿刺-焼灼する根治的治療)の件数が注目されています。当科では、2015年9月から、経皮的ラジオ波焼灼療法を全て16列のマルチスライスCTが使用できる血管造影室で施行しており、穿刺した電極針の先端位置の確認や、治療後即座に焼灼範囲を確認し、焼灼不足があればすぐに追加焼灼を行うことができるようになりました。治療中のCT画像が残るため、治療内容を後から客観的に見直すことができることを利用し、カンファレンス時にスタッフ全員で治療内容と結果の再確認を行っています。
 2017年度からは、我々肝臓内科の医師がラジオ波焼灼療法の治療の詳細を画像診断レポートに記載するようにしています。ご紹介いただいた医療機関への報告にもこのレポートを添付しており、治療内容をご評価いただく機会が増えることで、さらなるレベルアップにつながる事を期待しています。
 手術やラジオ波などの根治的治療ができない進行肝癌に対する分子標的薬治療、放射線治療、リザーバー動注療法、治験など、患者さんの病状および背景も考慮して最適の方法で実施しています。さらにこれらの結果についても、可能な限りは集計し学会・研究会等で報告するように努めています。
 また、近年、肥満やサルコペニアなど栄養状態の問題と肝疾患の強い関連が注目されるようになりました。肝臓内科の外来では、体組成計(Inbody770)を導入し、骨格筋量・体脂肪量を正確に評価して、看護師・栄養士とともに、肝疾患患者さんの予後の改善につなげるしくみを確立しようとしています。われわれは、これら最新の治療・手法を、筑豊地域の患者さんに滞りなく届けたいと考えています。

肝臓内科News&Topics

  • 今まではC型肝炎に対する経口抗ウイルス薬(DAA)は、非代償性肝硬変を伴う患者に対して保険適応となるものがありませんでしたが、2019年2月末からソホスブビル/ベルパタスビル(エプクルーサ®配合錠)が発売されました。同薬は、過去にDAA治療でウイルス除去に成功しなかった場合の治療薬としても承認されています。2014年のDAA登場以後、C型肝炎治療は劇的に変化しましたが、この薬がDAAとしては最後と言われています。
  • 肝臓内科外来がある外来棟12Aに体組成計(InBody770)が設置され、肥満・サルコペニアなどを正確に評価して、栄養指導などと組み合わせて診療していくことができるようになりました。

診療実績

外来担当医師