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部長 石井 広太郎
TEL 0948-22-3800(代表)

診療科の特徴

 当科は地域中核病院における歯科の特色を生かすために、入院や手術を中心とした口腔外科診療を行っています。近隣の歯科医院で対応困難な疾患の検査、治療や、痛み・出血などの歯科的急患への対処が主体です。健常者のう蝕治療や義歯作製は行っておらず、近医紹介としています。

  • 顔面外傷
  •  交通外傷などによる顔面外傷(上・下顎骨骨折など)に対して、形成外科など関連科と協力しながらチタンプレートによる整復を行っています。

  • 口腔腫瘍
  •  口腔の良・悪性腫瘍の治療を行っています。口は咀嚼、嚥下、発音など重要な機能を持つため、口腔癌の治療に際しては術後の機能障害を減少させるよう努力しています。

  • 人工歯根(デンタルインプラント)
  •  歯を失った部分にチタン製人工歯根を埋め込み、咬合を回復する治療法です。骨の厚みや高さが足りない場合は、自家骨や人工骨を移植します。当科のインプラント治療は非常に高い成功率が得られており「何でもかめるようになった!」と好評です。

  • 口腔粘膜疾患
  •  難治性口内炎、扁平苔癬、前癌病変である白板症など多彩な口腔粘膜疾患の治療を行っています。 粘膜疾患は見た目だけでは診断に迷うこともあるため、細胞診や組織検査などを組み合わせて診断・治療を行ってゆきます。

  • ドライマウス(口腔乾燥症)
  •  シェーグレン症候群疑いの患者さんの生検や、確定診断後のセビメリンやピロカルピンの投薬を行っています。ドライマウスがあるとう蝕や歯周病が重症化しやすいため継続的なケアが必要になります。

     一般の開業歯科医院では対応が困難な、全身疾患を持った方の歯科治療を行っています(出血が止まりにくい薬を内服中の方の抜歯など)。障がい者や小児の全麻歯科治療にも積極的に取り組んでいます。

  • 静脈鎮静下での治療
  •  歯科治療に対する恐怖心が強い方は、鎮静下での治療が可能です。麻酔科の管理下に行い、術後は2時間ほど回復室で経過観察を行い帰宅可能です。深い親知らずの抜歯など、通常の局所麻酔での治療では怖いという患者さんがたから「半分眠っている間に治療が終わった!」と大変好評です。

歯科口腔外科News&Topics

 当科は、癌の周術期や化学療法時、また誤嚥性肺炎の患者さんなどに向けた口腔ケアを集中的に行い、感染や口腔粘膜炎などの合併症を減らし、患者さんのADLの向上を図ることを目標に掲げて取り組んで参りました。ここ4年間で周術期口腔ケアの依頼件数は282→650件/年と大幅に増加しています。食道癌患者さんにおける口腔ケア介入群は、有意に在院日数が短縮しているというデータを得ることができました。2018年4月の診療報酬改定で周術期口腔機能管理を算定する疾患が大幅に広がったため、術後の嚥下障害を合併しやすい脳外科疾患などをはじめ、癌手術や化学療法を行う診療各科や看護部と共にさらなる周術期口腔機能管理の普及推進に努めて参ります。

専門外来

●インプラント外来(中松):毎日受付、予約不要。

診療実績

外来担当医師