各チームの1日をご紹介しています。ぜひご覧ください。
当科の働き方改革
当科では働き方改革の目標を明確化しています!
題して「患者さんのために、まずは自分を大切に」
当院の理念「Patient First」を実現するためにも、医療者がいきいきと、元気に働いていることがとても重要です。プライベートの充足もおろそかにはできません。
実際に、睡眠遮断は臨床能力に影響を及ぼし、患者安全面で重要な因子である可能性があるとの報告もあり、当直明けは正常な判断が不能といえます。そのためには、過労にならないようにしっかりと休むことが必要ですが、一方で日々の診療をおろそかにすることはできません。そこで、科としてやらないといけないことを考えました。それが
- 働く時はしっかりと働き、休む時はしっかりと休む体制の構築
- 診療外業務の効率化(診療に集中できるように!)
- 目的・目標の明確化と業務の見直し
若手スタッフを中心に、IT(Google Drive、Slack、Zoomなど)を取り入れ、これまでの常識にとらわれることなく、チームのコミュニケーションを円滑にしたり、仕事の効率を高める取り組みを行いました。また、当直体制や多数あるカンファレンスの見直し、整備も行いました。その結果、診療の質を担保しつつも時間外労働時間を減らすことができ、プライベートな時間もしっかり持てるようになりました。
遠方に住んでいるスタッフや男女問わず子育て中のスタッフも働きやすくなりました。
その他、私たちがやめること、これから大事にしたいことを決めました。
- 「昨日●時まで残って仕事した」などの武勇伝禁止
- 「俺の頃は・・・」など過去の自分と比べるのは禁止
- 教育という名の残業指導の禁止
- 業務と自己研鑽を区別化
- 最前線に立つレジデントの意見を重視
- 全体が言いたいことが言える場作り
- 臨床以外の興味深い分野の紹介
- 休むときは休む。そして働くときは時間を決めて精一杯しっかり働く!!!
働き方改革 具体例
私達の働き方改革には、仲間を集めることが重要です。
より多くの仲間を集めるために、持続可能な発展のために常に働き方を見つめ直します。人を救うには、まず自分が健康でなければなりません。以下が実際に行った働き方改革アクションプランです。
年休取得
当科では積極的な有給取得を推奨しています。全員が最低有給1日/月 もしくは 半休2回/月が取れるように事前に調整をしています。突然の取得ももちろん可能ですし、事前にもらった希望日に取れるように調整していますが、複数名同一日があった場合には必要に応じて担当者が調整をし、病棟業務に支障が出ないように調整しています。
カンファレンス改革
当科はスタッフ中心のスタッフミーティングや、レジデント主体で開催するシニアカンファレンス等複数のカンファレンスがありますが、そのうち科として参加必須と考えるカンファレンスは日勤勤務時間帯への移行を実施しています。2019年度には始業前の病棟チームスタッフミーティング、終業後2週に1回行なっていた全スタッフミーティングを日勤帯へ移行しました。他にも研修医に科として参加必須と考えるジャーナルクラブ(導入編)やM&Mカンファレンスも2022年度より日勤帯(朝カンファレンスの枠)へ移行しました。これらにより、家族との時間の確保や、福岡市内からの通勤勤務もしやすくなっています。その他の勉強会も強制参加とはせず時間外の18-19時にZoomを利用して行っており、帰宅しながら参加する人、自宅から参加する人など各々のライフスタイルに合わせて参加しやすいようにしています。レクチャー形式のものはスライドやアーカイブも見れるようにしており、参加できない人へもあとから何があったのかを把握することが可能です。
カンファレンス改革2
カンファレンスは基本的に議題が上がったもののみを取り上げる方式とし、設定時間を短縮化しました。その場での突然の議題揚げは検討する時間もなく、不十分な議論となりがちなためです。ビジネスチャットツールを使うことにより事前に議論も可能であり、対面(コロナ禍ではオンライン)で使用する時間が減り効率化されました。
当直明け
深夜帯に働く当直の翌日は、疲労のためにミス・エラーをしがちです。当科では"Patient first"の観点から、当直明けは業務フリーとしています。特に病棟当直に関しては以前から名称も「ナイトシフト」としており、当直ではなく夜勤であるという認識で勤務を行なっています。
翌朝の朝カンファレンス後に引き継ぎを行い、早ければ9-10時頃、遅くとも12時半までにはPHSを預けて(レジデントはチームリーダーに、チームリーダーは同僚スタッフに)、業務から開放されるようにしています。
長期休暇
年に3日間病院指定の"リフレッシュ休暇"があります。年度始めに科全員のスケジュールを調整し、全員が月曜日〜金曜日までの平日5日間連続休みが与えられます(2日分は有給を使用)。その間のカバーは他のメンバーで全てするため、”完全業務フリー”です。2021年度からは年休がある程度あるスタッフは年2回の連続休暇(上期に1週間、下期に1週間、ただし下期は全て有給を消費)も取得できるようになりました。日頃の疲れを癒したり、自己研鑽に使ったり、家族サービスに使ったりと各々好きなように使っています。