チーム医療
最近、病院の診療科案内に「○○科」ではなく「○○センター」と掲げている病院が多くなっています。通常の病院では、それぞれの診療科が独立しているため、複数の診療科にまたがる病気では検査の重複や、診療科が移れば入院病棟も移るなど、効率が悪く検査や治療に時間を要することがあります。
センター化とは、関係する診療科を一つにまとめることで、連携が密になり合同カンファレンスなどの頻度も多くなり、より効率的で迅速な一貫した診療が可能になることです。
「チーム医療」という言葉をよく耳にすると思います。医師以外にも、薬剤師、看護師、理学療法士、検査技師などさまざまな職種の専門家が集まりそれぞれの知識、経験、技術を集めて連携、協議(カンファレンス)しながら治療を進めるのがチーム医療です。
また「集学的治療」という言葉も聞かれたことがあると思います。集学的治療とは、患者さんにとって最良と思われるさまざまな治療を効果的に組み合わせ、チーム医療として専門家同士が蜜に連携しながら行う治療のことです。とくに、がん治療においては緩和ケアも含めた集学的治療が大切です。集学的治療を行う上でもセンター化することは合理的と言えます。
飯塚病院でも、私たち呼吸器病センターをはじめ、循環器病センターや化学療法を行うがん集学治療センターなどが設置されています。
呼吸器病センター内の定期カンファレンスとして、肺がんを中心とした呼吸器腫瘍カンファレンス(金曜日)、腫瘍以外の呼吸器疾患を中心とした呼吸器カンファレンス(火曜日)、および抄読会(金曜日)を、呼吸器病センター全員で行っています。また病院全体でさまざまな職種が参加する「肺がんキャンサーボード」を月に1度定期開催しています。