お産に関する不安
多胎妊娠
一度に2人以上の赤ちゃんを妊娠することを「多胎妊娠」と言います。多胎妊娠の赤ちゃんは、1人の妊娠より、周産期の死亡率が約4倍高くなります。基本的には安定していても妊娠10ヶ月近くになったら管理入院が必要です。多胎妊娠は急に入院、急に分娩となるケースが多いため、早めに緊急時の対応を決めておくことが大切です。
早産児・低出生体重児
出生時の体重が2,500g未満の赤ちゃんを「低出生体重児」と言い、その中でも1,500g未満の赤ちゃんを「極低出生体重児」、1,000g未満の赤ちゃんを「超低出生体重児」と呼び、妊娠37週未満で生まれた赤ちゃんを「早産児」と呼びます。出産予定日より早く、小さく生まれた赤ちゃんは、体のさまざまな機能が未熟なため、慎重な管理とサポートが必要になります。
陣痛促進剤
出産予定日付近になると、自然と陣痛が起こりますが、何らかの原因で陣痛が起こらない場合、または早めに赤ちゃんを娩出する必要がある場合に陣痛促進剤が使われます。陣痛促進剤には、一般的には錠剤と点滴があり、主にオキシトシンなど子宮収縮作用のあるホルモン剤が使用されています。母体と胎児の状態をみながら薬の量をコントロールして投与していきます。
帝王切開
母子どちらかに問題が生じ、自然分娩が難しいと判断された場合に、生命の安全を最優先に考えて、選択される出産方法で、予定帝王切開と緊急帝王切開の2種類あります。逆子や多胎妊娠、前回が帝王切開などの場合に予定帝王切開が選択されます。一方、分娩中や出産の直前に、母子どちらかに何らかの問題が生じ、急いで赤ちゃんを取り出す必要がある場合に緊急帝王切開が選択されます。