多胎妊娠

多胎妊娠って?

1人の赤ちゃんを妊娠することを「単胎妊娠」と言うのに対し、一度に2人以上の赤ちゃんを妊娠することを「多胎妊娠」と言います。いわゆる、双子や三つ子などが多胎妊娠です。一般的には、妊娠8週目頃までにはエコー検査などで判明します。

多胎妊娠の赤ちゃんは、単胎妊娠に比べて、周産期の死亡率が約4倍高いことがわかっています。近年は、不妊治療の際の排卵誘発剤や卵子の操作などが原因で、多胎妊娠が増えていると言われています。

症状などはある?

お母さんの症状としては、単胎妊娠よりつわりが強く、子宮が早く大きくなります。また、早産や妊娠高血圧症候群、貧血などを併発しやすくなります。妊娠末期には、子宮がさらに大きくなるため足や外陰部に浮腫(むくみ)ができやすくなります。

赤ちゃんについては、単胎妊娠に比べ体重が小さくなりやすく、多胎の種類によっては双方の栄養が偏ってしまう双胎間輸血症候群が起こることがあります。

飯塚病院での対応

基本的には安定していても妊娠10ヶ月近くになったら管理入院していただいています。分娩方法は、赤ちゃんの状態をみながら、お母さんと相談しながら決めていきますが、帝王切開になることが多いです。

ドクターからのアドバイス

出産、子育て通じて不安を持たれるお母さんが多いようですが、同じ状況のお母さん同士で仲間を見つけて情報交換などを行っている方も多くおられるようです。インターネット上に、多胎児の親御さん同士のコミュニティなどもあるようですので、そういうところを活用されるのもいいかもしれませんね。

多胎妊娠は急に入院、急に分娩となるケースが多いです。職場・家族の協力が不可欠となるので、早めに緊急時の対応を決めておくことをお勧めします。