飯塚病院 臨床工学部

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ICU

業務内容

 当院のICUは「クローズドICU」12床で、日勤帯4名(専従)、夜間帯1名(当直兼任含む)の臨床工学技士がクローズドICU体制にて24時間業務に従事しています。(2024年4月現在)
 ICUにはさまざまな疾患の患者さんが入室され、その治療のため人工呼吸器や血液浄化装置、補助循環装置、体温管理装置などさまざまな生命維持管理装置が24時間稼働しています。
 我々臨床工学技士は、主にこれらの機器の操作及び保守管理を行っています。

血液浄化療法業務

 血液浄化療法は血液中に含まれる有害な物質を除去する治療方法で、腎不全や敗血症、肝不全、多臓器不全、薬物中毒、免疫疾患といった疾患の患者さんに対し施行されます。臨床工学部では持続的腎代替療法(CRRT)や敗血症ショック症状に対するエンドトキシン吸着(PMX-DHP)、血液透析(HD)、血漿交換(PE)、などさまざまな治療に対応しています。

補助循環装置管理業務

 補助循環装置とは、心筋梗塞、狭心症、心不全などで心臓の働きが弱まってしまった場合に、弱った心臓の機能を一時的に機械で補助する装置です。また、心臓手術の術後に補助循環装置を使用する場合もあります。
 その代表的なものは、大動脈内バルーンパンピング(IABP)、経皮的心肺補助装置(ECMO)補助循環用ポンプカテーテル(Impella)になります。臨床工学技士はこれらの装置の操作及び保守管理を行っています。
 特に、ECPRによる救命蘇生は緊急性が高く、迅速かつ正確な対応が求められています。

呼吸療法業務

 人工呼吸器は呼吸不全をきたしているさまざまな患者さんに使用されています。
 臨床工学部では装置の安全使用のため、使用前、使用後点検、動作中の点検などを行っています。臨床技術支援では呼吸療法の方式によって装置の入れ替え、着脱やNO療法の併用など対応をおこなっています。またカンファを毎日行い患者さんに適した換気方式を提案しています。
 近年、重傷呼吸不全に対する膜型人工肺(V-V ECMO)が積極的に導入され、その効果と安全確保に貢献しています。呼吸管理委員会のメンバーとしても貢献しています。

体温管理業務

 体温管理療法では偶発性低体温、熱中症、心肺停止ROSC後の体温維持療法など様々な装置を使用し、復温、冷却、体温維持を行っています。

内視鏡業務

 内視鏡業務では主に呼吸器系のファイバー管理を行い、通常のファイバー下の吸引や、気管切開、肺胞内洗浄など準備、補助、洗浄、点検に関わっています。

機器管理業務

 機器管理業務では日常点検として使用前、使用中、使用後の点検を中心に行い、定期保守に関しては年間計画に沿って実施しています。またベッドまわりの環境整備にも力を入れ、働きやすい環境作りに貢献しています。医療機器安全教育においては医師、看護師に対して取り扱い説明、シミュレーション等を行い安全使用の向上に努めています。

体制

 365日24時間体制のICUに対応するため、2014年4月より院内待機1名、特定集中治療室管理料2また重症患者対応体制強化加算取得に関しても貢献しています。

資格

認定集中治療関連臨床工学技士4名
体外循環技術認定士 2名
呼吸療法認定士  3名
透析技術認定士  2名

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