飯塚病院 臨床工学部

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総合周産期母子医療センター

業務内容

 2013年12月に総合周産期母子医療センターに指定され、産科部門は、MFICU(母体胎児集中治療室):6床を含む30床、新生児部門は、NICU(新生児集中治療室):9床とGCU(新生児回復室):12床の計21床で構成されています。筑豊地区では年間約2,000名の出生があり、入院や処置の必要な赤ちゃんに対して24時間体制で対応しています。
 周産期部門担当の臨床工学技士は、現在2名/日(兼任含む)で、産科・新生児科・小児科の3部門を担当しています。(2024年4月現在)
 人工呼吸器や保育器などの高度管理医療機器を含むさまざまな医療機器が稼働しており、臨床工学技士は、これら医療機器を安全に使用するため使用前・使用中・使用後の点検、トラブル時の対応などを行い、医療機器の安全使用に貢献しています。

臨床業務

 NICUでは、低体重で産まれた赤ちゃんのとても小さな呼吸を管理する人工呼吸器が稼働します。
 NICU専用の人工呼吸器は、現在挿管用が3機種、鼻マスクを装着して使用する非挿管用が2機種あり、臨床工学技士は、これら人工呼吸器の導入・管理・点検等に携わっています。
 その他、ネーザルハイフローや一酸化窒素吸入装置、低体温装置の導入・管理・点検、その他医療機器の使用中点検、トラブル対応等を行い、医療機器の安全使用に貢献しています。

在宅呼吸器の導入支援

 医学の進歩を背景として、NICU等に長期入院した後、引き続き人工呼吸器や胃瘻等を使用し、痰の吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な児童のことを「医療的ケア児」といいます。全国の「医療的ケア児」は、約2万人と増加傾向にあり、福岡県では約800人とされています。(2021年度厚生労働省推計)
 当院では、出生直後からNICUで人工呼吸器を装着していた赤ちゃんがご自宅で引き続き人工呼吸器を使用するという方針が決定した場合や、小児科で在宅呼吸器の使用を開始する乳児や小児の患者様が発生した場合に、医師から依頼を受け、臨床工学技士が在宅呼吸器の手配を行います。
 その他、臨床工学技士は、在宅呼吸器の装着時支援、点検、院内スタッフやご家族向けの機器取り扱い説明、退院時支援等を行い、医師・看護師・理学療法士・ソーシャルワーカー等と多職種で連携し、患者様の安心・安全な退院や退院後の安全管理に貢献しています。

保守・点検業務

 高度管理医療機器及び特定保守管理医療機器である保育器は、計画的な点検が義務付けられています。メーカー主催のメンテナンス講習会を受講したうえで、院内で定期点検を行い、保育器の安全確保と効率運用に貢献しています。
 その他、総合周産期母子医療センターにて稼働する人工呼吸器を含む多くの医療機器に関しても、日常点検や年間計画に沿った定期点検を実施しています。

その他の業務

 新生児・小児分野では、これまで適応外だった「低体重の赤ちゃんにも適応可能な医療機器やデバイス」が誕生してきています。
 これら新しく発売された医療機器を当院で安全に使用するため、医師・看護師・臨床工学技士に対して、説明会を開催し、医療機器の安全確保に努めています。

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