目の異変はバセドウ病のサイン!?その原因や治療法は? Vol.1

イメージ:女性の目元

  • 2018.02.16
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    20代、30代の女性が発症しやすいバセドウ病

     バセドウ病は甲状腺機能亢進症のひとつであり、甲状腺から過剰にホルモンが分泌されてしまう病気です。男性に比べると女性の発症率は4~5倍も高くなっており、特に20代~30代での発症が多くなっています。次に40代、50代と発症率が高くなります。女性の500人に1人はバセドウ病を発症するといわれており、決して珍しい病気ではありません。
     症状は更年期障害にも似ていると言われており、頻脈やイライラ、疲れ、多汗、手の震え、眼球突出などがあります。疲れやすくなったりすることで日常生活に支障をきたすこともあるためきちんと治療を受けることが大切です。

    「目つきが変わった」と感じたらバセドウ病の可能性も

     バセドウ病の特徴的な症状として「眼球突出」があります。目が飛び出たり、ギョロっとしたり、いつもと目つきが変わったと感じることがあれば、バセドウ病の可能性を疑いましょう。これは、目の周りの筋肉や脂肪が炎症を起こすことで引き起こされる症状です。年齢が若い人ほど、眼球突出の症状が現れやすいと言われています。治療をすることで症状を緩和させることができますが、長い間放置しておくと目の筋肉や脂肪内の細胞が増殖し、元に戻らない(目が引っ込まない)こともあるため、異変を感じたら早く治療をすることが大切です。
     目にあらわれる症状には以下のようなものもあります。

    • まぶたの腫れ
    • 視力低下
    • 目の充血
    • ドライアイ
    • 眼精疲労
    • 視点が合わない、二重に見える(複視)

     これらの症状がある人は、内分泌科または眼科の受診をおすすめします。

    ドクターより

    タバコはバセドウ病発症の原因に!

    イメージ:たばこを持つ手

     バセドウ病は、自己抗体が甲状腺を刺激することでホルモンが過剰に分泌されてしまう「自己免疫疾患」です。なぜ、自己抗体が作られてしまうのかは、はっきりと解明されてはいませんが、タバコを吸っている人は、吸っていない人に比べて約3倍もバセドウ病を発症するリスクが高くなることが分かっています。中でも目に症状が出やすく、バセドウ病患者のうちタバコを吸っている人が眼球突出などの症状を訴える割合は、タバコを吸わない人に比べて約4倍も高くなっています。
     一方で、禁煙することでバセドウ病のリスクを減らすことができます。発症リスクを減らすためにも禁煙を心がけましょう。

     次回【Vol.2】では、バセドウ病になりやすい人の特徴や治療法をご紹介していきます。
     【Vol.2】へ続く

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    監修: 飯塚病院 内分泌・糖尿病内科

    イメージ:内分泌・糖尿病内科

     当科では、若い女性の発症が多いバセドウ病などの甲状腺機能異常や腫瘍への専門的治療を行う内分泌分野に力を入れています。甲状腺だけでなく、副甲状腺や下垂体などで起こる内分泌疾患は健康診断でのエコー検査が増えたことで見つかることが多くなってきています。それら内分泌疾患に対する負荷試験を行い、診断・治療へつなげています。
     また、糖尿病分野では、多職種でのチーム医療を実践して患者さんへの教育による血糖自己管理の支援を行うほか、負担なく身体に張りつけて血糖測定を行う装置の導入なども進めています。

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