- 2020.11.20
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現在、2人に1人が、がんになるといわれています。がんと診断されたあと病気のことやいろいろな心配事を相談できるところが、「がん相談支援センター」です。全国のがん診療連携拠点病院には、必ずがん相談支援センターが設置されています。
今回のピカラダでは、正しい情報をもとに“がんと上手く付き合う”ために、がん患者さん・ご家族の相談を受けつける「がん相談支援センター」について紹介します。
◆がん診療連携拠点病院とがん相談支援センター
国はがん対策法に基づいて、がん対策推進基本計画を策定しています。平成24年6月に策定されました「第2期がん対策推進基本計画」により、がん医療の均一化を図るため全国に「がん診療連携拠点病院」が設置されました。これは、専門的ながん医療の提供、地域のがん診療の連携協力体制の整備、患者・住民への相談支援や情報提供などの役割を担う病院として、国が定める指定要件を踏まえて都道府県が推薦した施設について、厚生労働大臣が適当と認め、指定した病院です。現在、全国に約400施設以上設置されています。
がん相談支援センターは、全国の「がん診療連携拠点病院」や「小児がん拠点病院」「地域がん診療病院」に設置されている、“がんに関する相談窓口”です。がん患者さんやご家族、どなたでも無料で相談を受け付けています。
◆がん相談支援センターでは専門の“がん専門相談員”が対応します
がん専門相談員は、がん相談支援センターで相談者の対応を行う“がん相談の専門家”です。がんに関する様々な疑問から悩み事まで、がんに関する相談を受ける相談員のことです。
がんの相談への対応について、国から指定された研修を受けています。がん専門相談員は患者さんやご家族の理解を助け、相談内容に合った情報を一緒に探したり、心理面や生活などを支援します。
同じ病気のがんの患者さんから治療や生活のお話が聞きたい場合は、病院で活動している「患者会」をご紹介しています。
患者さんが納得のいく治療法を選択することができるように、治療の進行状況、次の段階の治療選択などについて担当医(主治医)以外の医師に意見を聞くことを「セカンドオピニオン」といいます。がん専門相談員は、このように、現在、診療を受けている担当医とは別に、違う医療機関の医師に「第2の意見」を求める場合の相談にも対応しています。
◆がんについての情報検索も、がん相談支援センターの役割です
“がん”といってもその種類や進行度によって状態はさまざまです。自分に最も適した治療法や療養生活のことは、担当医と話し合って決めていくことが重要です。担当医とよく話し合い、自分の状態、病状を正確に知ることが大切です。その上で病気のこと、検査や治療法、療養生活などについてもっと詳しいことを知りたいと思ったときは、自分でも調べでみることをおすすめします。
がんについての情報を探す際のポイントは、
①今、自分に必要な情報は何か、考える
②インターネットを活用する
③信頼できる情報か、考える
④行動する前に、周囲の意見を聞く
がん相談支援センターでは、これらの情報を“探す”、“集める”サポートもおこなっています。また、患者さんやご家族からのご相談の内容に応じてソーシャルワーカー、薬剤師、看護師など各分野の専門スタッフが対応させていただきます。
どのようなお悩み、心配事でも構いません。どうぞお気軽にご相談ください。