むくみで困っていませんか?漢方から考えるむくみと解消法

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  • 2016.02.26
目次

    むくみはどうして起こるの?その原因は?

     女性でむくみに悩む方は多いですよね。むくみとはどのように起こるのでしょう。漢方では人の体は「気・血(けつ)・水(すい)」から成り立つものと考えていて、むくみは「水」が滞っている状態を指します。
     むくみの原因は不規則な生活、睡眠不足、塩分や糖分の多い食生活やストレス、冷えが挙げられます。
     なお、むくみは心不全、腎臓や肝臓の病気、下肢の静脈血栓症などでも起きますので、むくみがひどい場合や心配な場合は医療機関を受診してください。

    ドクターより

    漢方での診断はこのようにします

     漢方の診察方法は以下の4つがあります。

    • 望診(ぼうしん)-顔色や皮膚の色、舌の様子、動作や歩き方も観察します
      【水毒の特徴】舌が腫れぼったくて、舌の縁に歯形が見られることがあります
    • 聞診(ぶんしん)-声の大きさやにおいをチェックします
    • 問診(もんしん)-現病歴や既往歴、そして患者さんの体質について尋ねます
      【水毒の特徴】特に雨や台風の日の頭痛、口の渇きやめまい、乗り物酔い、汗や尿の量などを重要視します
    • 切診(せっしん)-手首の動脈の状態をみたり、お腹に触れて温度や抵抗感や圧痛の有無などを観察します
      【水毒の特徴】脈が細く、胃のところを軽くたたくと「チャプン」と音がするといった特徴があります

     以上から患者さんの体の状態をみて、「水」が滞る「水毒・水滞」という状態になっていればそれに合わせた漢方を処方します。

    体質によって漢方薬も変わります

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     むくみが考えられる時、体質の違いで処方される漢方薬も変わります。以下にむくみの漢方薬を一部ご紹介しますね。

    • のどが渇いて尿量が少ない。汗をかきやすく、雨の前は症状が悪化する-五苓散(ごれいさん)
    • 膝より下の冷え、腰痛など、下半身の不調があり、切診でへそより下の腹部の力が弱い-八味地黄丸(はちみじおうがん)
    • 虚弱で疲れやすく、冷え性でめまいがある-真武湯(しんぶとう)
    • 顔色が悪く、冷え性で月経不順や月経痛がある-当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

    これら以外にもさまざま漢方が処方されます。
    詳細は飯塚病院 漢方診療科 浮腫のページをご覧ください

    女性に起こりやすいむくみ、うまくケアしてスッキリしましょう

     現代は交通機関の発達、運動する機会の減少、デスクワークの増加などで体を使う機会が減っています。ですから体を動かして血流を良くし、食生活を始め、生活習慣を見直してむくみケアをしましょう。むくみ解消法にはこのようなものがあります。

    • 足のマッサージをする
    • ゆっくり入浴し、体を温める
    • 長時間同じ姿勢をとらず、ストレッチなどで体を動かす
    • 定期的に運動する
    • 足を高くして休む
    • 水分、アルコール、塩分の取りすぎに注意する
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    漢方薬は、症状の改善だけでなく体質改善もできるのが魅力的ですよね。漢方でむくみを解消し、体の調子が良くなれば、心も安定します。心身ともに健康になれますね。

    監修: 飯塚病院 漢方診療科

    飯塚病院 漢方診療科

    当科では、漢方製剤(エキス剤)はもちろん、漢方薬元来の姿である生薬(煎じ薬)を用いた治療を中心に行っています。複数の病態が混在し、多剤服用を余儀なくされている場合、原因不明の疾患や病態が明らかでない場合、冷え性など体質に起因する場合など、患者さんの病態に応じて外来だけでなく、入院診療にも対応した診療を提供しています。

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