「どうする?コロナ 心理士さんにきいてみた」~コロナ禍でも新生活をスタートされるみなさんへ~

  • 2020.06.02
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     お休みだった学校やデパートも再開し、部分的に日常が戻ってきました。少しほっとしたのも束の間、次の波がいつ来るのだろうかと緊張を感じている方も多いことと思います。

     その中で、今年4月入学の方はようやく登校がスタート。新しく社会人になられた方も、職場への勤務が始まったばかりの方もいらっしゃることでしょう。いまの気分や心持ちはいかがでしょうか?長期の自粛生活に身体も心もオフのまま、「新生活に憂うつな気分・・」。逆に、「気持ちを新たに、しっかりやっていかなくちゃ!」と体に思わず力が入ったりも・・。

    新生活は、ストレスがかかりやすい

     ただでさえ、新しい環境に入るときにはストレスがかかるもの・・。更に今年は、自粛生活でのストレスも加わり、ご自分が感じる以上に、心身共に疲れが生じやすいと考えられます。

     車も走り出すときには、エンジンを暖めることが必要。いきなりパワー全開で走り出すのではなく、徐々にスピードをあげ、時には止まることも大事です。ご自身の心身の調子に気を配りながら、少しずつ新しい生活に慣らしていってくださいね。

    新生活へ向けて動き出すときに気をつけたいこと

    • メリハリを大事にする
    • 睡眠時間をしっかりとる
    • のんびりする時間をもつ
    • リラクゼーションを取り入れる

     今日は、その中でもリラクゼーションの一つである呼吸法についてご紹介します。ストレスがかかっているとき、呼吸法を上手に取り入れるのもよい方法です。呼吸はメンタルヘルスにも良い影響をもたらすと言われており、セルフケアの一つとしてとりいれられています。

     呼吸には大別して「胸式呼吸」と「腹式呼吸」があり、前者は私たちが普段行っている呼吸です。後者は、お腹を膨らますイメージで行う方法で、主にリラクゼーションに大切とされている呼吸です。ここでは後者の「腹式呼吸」についてご説明します。

    リラクゼーション~腹式呼吸を試してみませんか~

     まず、へその下に軽く手を置きます。人差し指から小指までの4本の指がちょうど終わるあたり(「臍下丹田」)になんとなくエネルギーがたまるイメージをもってください。

    1. 身体の中にたまっている息を全て外に吐き出すイメージで、口からゆっくりと、細く長く吐き出します。その時、同時に吐く息でお腹が縮んでいくイメージをもってください。
    2. 全て吐き出したら、今度は鼻から新鮮な空気を体内に取り入れるといったイメージで、鼻から吸います。その時にお腹が膨らみ、腹式呼吸になります。
    3. 1.2.を繰り返していきます。このときに大切なのは、吐くときに、細く長く吐き出すようにすることです。
    4. 最初は2~3分程度。自分の身体になじんでくるようになったら、ご自身の好きな時間で取り組んでください。

    以上がリラクゼーションを目的とした「腹式呼吸」です。

     腹式呼吸を取り入れることで、

    • 頭がすっきりし、気分改善につながる
    • 副交感神経の働きが活性化され、リラックスする能力が向上する

    といった効果が期待されます。

     緊張感が続き、新しい生活様式も求められ、まだまだ自由な生活にはほど遠い毎日・・。さまざまな方法で、リフレッシュを取り入れていきたいものですね。呼吸法は、普段から利用できるセルフケアです。夜寝る前や気分を落ち着かせたいときなどに、ぜひ試してみてください。
    (臨床心理士/公認心理師)

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