- 2017.05.19
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日本の伝統的な食材に欠かせない「麹」とは?
麹は「ニホンコウジカビ」という菌を、蒸した米や麦、豆などに繁殖させたもので、発酵食品を作るために利用されます。
麹菌は発酵によって食品の旨味や甘味を引き出してくれるほか、人にとって有用な成分を増やしたり、食品の保存性を高めたりする働きをします。
日本の伝統的な食材には麹を用いた発酵食品が多く存在しており、麹食品は今でも私たちの生活に欠かせないものとなっています。
また、麹には非常に多くの酵素やビタミン類が含まれることも知られており、美容や健康の分野でも熱い注目を集めています。
麹が体に良いと言われているのはなぜ?
「酵素の宝庫」と言われる麹には、アミラーゼやリパーゼ、プロテアーゼなどの消化酵素をはじめ、30種類以上もの酵素が含まれています。
麹に含まれている酵素は、消化や吸収を促進したり、腸の善玉菌を増やしたりして腸内環境を整えてくれる働きがあります。腸は美容と健康の鍵を握る臓器。腸の働きが活性化することによって、肥満防止や美肌作り、免疫力アップといった、体まるごとのアンチエイジング効果が期待できます。
また、麹菌は発酵の過程で多くのビタミンB群を生成します。ビタミンB群は疲労の回復や美肌の維持、活性酸素の除去などに役立つ栄養素。こちらも健やかな心と体を保つためには欠かせない成分です。
さらに、麹食品には酵素によって生み出された必須アミノ酸やミネラル、食物繊維も豊富に含まれています。
美味しいだけではなく、美容と健康に嬉しい効果をもたらしてくれる麹食品。ぜひ積極的に摂りたいものですね。
- ドクターより
毎日摂りたい麹食品、どんなものがあるの?
麹の中でも特に日本の食卓と関係が深いのが「米麹」です。米麹が作る発酵食品には以下のようなものがあります。
- 日本酒
- 焼酎
- 泡盛
- 甘酒
- 醤油
- 味噌
- 酢
- みりん
これら以外にも、麹に塩や醤油を加えて発酵させた「塩麹」や「醤油麹」などが広く調味料として利用されています。麹に肉や魚を漬け込むことで、麹の酵素の働きにより軟らかく、また食材の持つ旨味が引き出される効果があります。