- 2017.05.12
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腸内環境は3種類の菌によって保たれています
私たちの腸の中には、さまざまな菌が住みついています。それらの菌は、善玉菌・悪玉菌・日和見(ひよりみ)菌の3つに分類されます。日和見菌とは善玉菌でも悪玉菌でもない菌で、普段は私たちの体の中で共存しています。しかし、日常生活の乱れなどで体が弱っているときには健康に害を与えるようになってしまうという菌です。
善玉菌は、私たちの健康を保つためにとても大切な菌であるということはよく知られていますよね。では、善玉菌とはどのような菌なのかご存知ですか?代表的なものにビフィズス菌があります。また、さまざまな乳酸菌や納豆菌、酵母菌、麹菌なども善玉菌です。
一方、悪玉菌には有毒な大腸菌やブドウ球菌などがあります。善玉菌より悪玉菌が優勢な腸内環境では、悪玉菌が産生する物質によって腸の働きは悪くなり、腸壁の細胞が傷つき、大腸がんの芽を作るとも言われています。また、悪玉菌が産生する物質が血液内に入ることで、肌荒れを引き起こすこともあります。
腸内環境が良くなるとどうなるの?
私たちの腸内環境は、先ほどお話ししたように3つの菌のグループでバランスをとっています。腸内環境が良くなるということは、腸内の善玉菌が悪玉菌よりも優勢な状態にあることを意味しています。善玉菌は腸の動きを整えたり食べたものの消化吸収をスムーズにしたりするだけでなく、免疫力の強化や腸内でのビタミン合成を行っています。
そのため、腸内環境が良い人は排便のリズムが安定するので便秘になりにくいですし、太りにくい体質になります。それから、食事から得られる栄養も効果的に吸収されます。特に、腸内環境と免疫には強い関係があると言われており、善玉菌優勢の理想的な腸内環境を保つことでさまざまな病気に対する予防が期待できると考えられています。
善玉菌を増やして腸内環境を改善しよう!
私たちの健康は、腸内環境がどのようであるかによって変わってきます。したがって、健康な生活を送るためには善玉菌を増やし、善玉菌が働きやすい腸内環境をつくることが不可欠です。善玉菌を増やす代表的な食材をご紹介しますので、ぜひ毎日の食生活に取り入れていきましょう。
- ヨーグルトやチーズ
- 乳酸菌飲料
- 納豆
- みそやしょうゆ
- キムチなどの漬物
また、善玉菌はオリゴ糖やグルコン酸、食物繊維があることで増えやすくなり、活動も活発になります。オリゴ糖は蜂蜜やてんさい糖から摂取できますので、白砂糖から少しずつ置き換えてみるのもおすすめです。特に、蜂蜜はオリゴ糖もグルコン酸も含んでいますので理想的です。食物繊維はごぼうなどの根菜やこんにゃく、きのこ、玄米や雑穀などの穀類、海藻、芋類、果物に多く含まれています。その他、野菜にも食物繊維が含まれているので、1日350gを目標に摂取することをお勧めします。1食当りの目安は、生野菜で両手1杯分(約120g)、加熱したものなら片手一杯分です。
※蜂蜜は、1歳以下の乳児には与えないようにご注意ください。