授乳中の3大トラブル! 乳腺炎・裂傷・白斑にはどう対処する? Vol.2

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  • 2017.08.04
目次

     前回【Vol.1】では、乳腺炎の概要と対処法を紹介しました。今回は、乳頭の裂傷と白斑になった時の対処法をご紹介します。

    おっぱいから出血?!乳頭の裂傷とは?

     赤ちゃんが乳首をくわえる位置が適切でない場合や、口を離す時に乳首を引っ張ってしまう場合、乳頭に傷が入ってしまうことがあります。
     また、赤ちゃんに歯が生え始めたころに、乳首を噛んでしまうことで裂傷になることもあります。傷を放置してそのまま授乳を続けていると、裂傷がさらにひどくなったり、痛みのために授乳が継続できなくなることもありますので、早めに治すように心がけましょう。

    裂傷ができてしまった時の対処法

     裂傷ができてしまった場合、まずは傷をそれ以上悪化させないようにすることが重要です。
     赤ちゃんの抱き方を工夫して、傷が赤ちゃんの下あごに当たらないように気を付けましょう。授乳の際は、乳輪部全体を口に含ませ、乳首を引っ張らせないようにします。
     また、授乳後は馬油や羊油など、赤ちゃんの口に入っても大丈夫なオイルで乳頭の保湿を行うと良いでしょう。オイルを塗布した後は小さく切ったラップで覆うようにすると浸透効果が高まります。痛みがある場合は、産婦人科か皮膚科で軟膏を処方してもらいましょう。赤ちゃんの口に入っても大丈夫なものならそのまま授乳できますが、そうでない場合はふき取ってから授乳しましょう。

    乳頭に白いできものができる白斑とは?

    イメージ,胸の悩み

     白斑は乳頭にできる白いニキビのようなできものです。白斑が母乳の出口をふさいでしまうと、母乳の詰まりや炎症の原因となります。
     白斑の大きな原因の一つは、食事にあると考えられています。油っぽい食事や甘いものの摂り過ぎによって母乳の素となる血液がドロドロになり、詰まりやすくなってしまうのです。
     また、いつも同じ抱き方で授乳していると、使われない乳腺がでてきてしまうので、母乳が乳腺に溜まったままになり白斑になることもあります。

    ドクターより

    白斑になってしまった時の対処法

     白斑のできた乳頭を吸われると痛みが生じることがほとんどですが、赤ちゃんに影響はないので授乳自体はそのまま継続して構いません。むしろ、しっかり吸ってもらうことで白斑の原因となった詰まりが解消されてきますので、抱き方を変えながらより多くの乳腺の母乳を吸ってもらうようにします。なお、赤ちゃんが飲み残した母乳は搾乳で外に出すようにしましょう。
     また、食事はあっさりとして和食中心のメニューがオススメです。そして、疲れやストレスによる血行不良も白斑の原因になりますので、お風呂で全身浴をしたり、体を休めたりしてリラックスした時間が過ごせるように、家族にも協力してもらいましょう。

    (飯塚病院 産婦人科 監修)

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    編集者より
    母乳で赤ちゃんを育てられるのはほんのわずかな期間。大切に味わいたいものですよね。
    でも、この時期は乳腺炎、裂傷、白斑などのトラブルが起きやすいのも事実。何かおかしいかも?と思ったら早めの対処で乗り切りましょう!

    監修: 飯塚病院 産婦人科

    当科では、妊娠や分娩はもちろん、良性・悪性の婦人科腫瘍、不妊症や内分泌異常を対象とした不妊内分泌領域、すべてに対応しています。また、筑豊地域唯一の総合周産期母子医療センターとして、ハイリスク母体搬送の受入れ、緊急手術や超早産児の診療にも24時間体制で対応しています。年間の分娩数は約600例、手術症例数は約800例と、福岡県内の大学病院に匹敵する症例数を誇っています。

    女性の良性疾患 手術数:九州・沖縄 第10位(249件/年)
    乳がん 手術数:九州・沖縄 第15位(129件/年)
    (手術数でわかる いい病院2017|朝日新聞出版)

     

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