授乳中の3大トラブル! 乳腺炎・裂傷・白斑にはどう対処する? Vol.1

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  • 2017.07.28
目次

授乳中のおっぱいトラブルの筆頭!乳腺炎とは?

 乳腺が炎症を起こした状態を「乳腺炎」といいます。症状としては、以下のようなものが挙げられます。

  • おっぱいにしこりができ、触れると痛みを生じる
  • おっぱいが赤く腫れる
  • おっぱいが熱を持っている
  • 微熱や震えを伴う38℃以上の高熱がある
  • 母乳に血液や膿が混ざることがある

 これらの乳腺炎を放置すると、治療のために一時的に母乳育児を中断したり、場合によっては、入院が必要になることもあります。「もしかしたら乳腺炎かも?」と思ったら、早めの対処が必要です。

ドクターより

乳腺炎になってしまった時の対処法

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 乳腺炎になってしまったら、まずは炎症症状を抑え、乳腺炎になった原因を取り除くことが大切です。
 乳腺の詰まりが原因である場合、詰まりを解消し、乳腺を開通させる必要があります。しこりのある部分から乳頭に向かって母乳を流すようにマッサージを行い、その後で赤ちゃんに母乳を飲んでもらうようにしましょう。飲み残しがある場合は搾乳して、おっぱいに母乳を溜めないようにします。自己対処で改善しない場合や初めて乳腺炎になった場合は、病院を受診し、医師や助産師から正しい指導を受けると安心です。
 細菌感染が原因の場合は、抗生剤などの服用によって炎症症状を抑える治療を行います。炎症がひどく、膿の塊ができてしまった場合は、針を刺したり、切開して膿を取り出す処置が必要になります。治療中は、授乳を中止する必要がありますので注意しましょう。

 次回【Vol.2】では、授乳中の3大トラブル「乳頭の裂傷」と「白斑」になった時の対処法についてご紹介します。

【Vol.2】へ続く

(飯塚病院 産婦人科 監修)

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妊娠・出産
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監修: 飯塚病院 産婦人科

当科では、妊娠や分娩はもちろん、良性・悪性の婦人科腫瘍、不妊症や内分泌異常を対象とした不妊内分泌領域、すべてに対応しています。また、筑豊地域唯一の総合周産期母子医療センターとして、ハイリスク母体搬送の受入れ、緊急手術や超早産児の診療にも24時間体制で対応しています。年間の分娩数は約600例、手術症例数は約800例と、福岡県内の大学病院に匹敵する症例数を誇っています。

女性の良性疾患 手術数:九州・沖縄 第10位(249件/年)
乳がん 手術数:九州・沖縄 第15位(129件/年)
(手術数でわかる いい病院2017|朝日新聞出版)

 

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