- 2016.12.22
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アトピー性皮膚炎=子ども それが変わってきています
アトピー性皮膚炎とは、顔や耳の周り・首や関節の内側など皮膚の薄いところを中心に、乾燥したり、逆にじくじくしてただれたようになってしまう病気です。この病気は痒みが強いため、ついつい患部を掻いてしまいます。それがさらに症状を悪化させ、厚くなった角質がポロポロと剥がれてしまいます。
以前は、大人になればアトピー性皮膚炎は治るものとされていました。しかし、現代では大人になっても治らない人や、大人になってからアトピー性皮膚炎にかかる人が増えているのです。厚生労働省の患者調査によると、2006年頃に30万人ほどであった患者数は、2014年では45万人を超えています。そして、その患者数の44%が20歳~44歳の成人です。
大人のアトピー性皮膚炎、その原因とは?
幼いうちは食物やダニがアレルゲンとなってアトピー性皮膚炎を起こしていました。これは、まだ幼いうちは皮膚や体の防御機能が未熟であったためと考えられています。一方、大人ではさまざまなものに含まれる化学物質や食品添加物、ハウスダスト、強い紫外線など外界の刺激がアレルゲンとなっていることが多いのです。また、さまざまなストレスや睡眠不足なども症状をひどくしてしまいます。大人のアトピー性皮膚炎は、もともとアレルギー体質である人がなりやすいというのはあります。しかし、アレルギー体質の人が必ずアトピー性皮膚炎を発症するとは限りません。
アトピー性皮膚炎の対策、どうしたらいいの?
アトピー性皮膚炎は病院から処方される薬だけでなく、毎日の生活を見直し、アトピー性皮膚炎の原因となっているものをできるだけ避けることが大切です。
そのため、
- 皮膚の清潔を保ち、汗などの汚れはそのままにしない
- 下着の素材は柔らかいものにするなど、患部を刺激したり、かゆみを感じない素材にする
- 保湿をしっかり行い、乾燥を防ぐ
- 部屋を清潔に保ち、掃除をこまめに行う
- 睡眠をしっかりとる
- 栄養バランスの良い食事を摂る
- 積極的に気分転換やリラクゼーションを取り入れる
など、生活環境を見直し、清潔を保つことが病気の発症・症状の軽減の対策になります。
ごく当たり前のようですが、大人になると仕事やプライベートで忙しくなるため、これらのことに気をつけて生活していくのは難しいこともあります。まずは、実践しやすいものから少しずつ生活に取り入れて、習慣にしていきましょう。