産後の母乳育児に備え、おっぱいのケアは妊娠中から! Vol.1

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  • 2017.08.11
目次

    妊娠中から始めたい、おっぱいのケア

     赤ちゃんが生まれたら、できるだけ母乳で育てていきたいと思われる方は多いのではないでしょうか?スムーズに母乳育児をスタートさせるには、実は妊娠中からの下準備が大切です。
     何の準備もせずに、いきなり授乳生活を開始すると、母乳がなかなか出なくて苦労したり、おっぱいがカチコチになって痛い思いをしたり…というトラブルに直面してしまうこともあるのです。
     妊娠中からしっかりおっぱいのケアを行い、産後の母乳育児に備えておきましょう。

    ドクターより

    まずはおっぱいの形をチェック!

    イメージ,赤ちゃん

     おっぱいには人それぞれ個性がありますが、赤ちゃんが吸い付きやすいおっぱいには共通する特徴があります。
     一般的には、乳頭が柔らかく、引っ張ったときに2センチくらい伸びる、伸びの良いものが吸いやすいようです。形は、乳首の根元が少しくびれ、先端に少し膨らみのある形が理想的です。適切なケアを行うために、まずは自分のおっぱいの形をチェックしてみましょう。
     もし、おっぱいに以下のような特徴が見られた場合、そのままでは赤ちゃんが母乳を飲みづらいことが多いので、おっぱいの個性に合わせたケアが必要になります。

    • 扁平乳頭
      乳頭と乳房に境目がなく、乳頭の長さが短いものをいいます。
      マッサージで乳頭の伸びを良くすることで、短くても赤ちゃんが吸い付きやすい乳頭にすることができます。
    • 陥没乳頭
      乳頭が内側に入り込んで、陥没した状態のものを言います。乳輪を指で圧迫したり、乳頭吸引器などを用いたりして、乳頭が外に出た状態でケアを行います。
      授乳の際に乳頭保護器などを用いて赤ちゃんに吸ってもらっていると、次第に乳頭が露出するようになり、吸いやすい形になることもあります。

     扁平乳頭や陥没乳頭の方でも、マッサージなどのケアを行うことで母乳育児が可能になることがほとんどです。不安な方は妊娠中の受診の際にケアの方法について医師や助産師に相談してみることをおすすめします。

     次回【Vol.2】では、妊娠中のおっぱいマッサージについて、メリットや注意点などについてご紹介します。

    【Vol.2】へ続く

    (飯塚病院 産婦人科 監修)

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    監修: 飯塚病院 産婦人科

    当科では、妊娠や分娩はもちろん、良性・悪性の婦人科腫瘍、不妊症や内分泌異常を対象とした不妊内分泌領域、すべてに対応しています。また、筑豊地域唯一の総合周産期母子医療センターとして、ハイリスク母体搬送の受入れ、緊急手術や超早産児の診療にも24時間体制で対応しています。年間の分娩数は約600例、手術症例数は約800例と、福岡県内の大学病院に匹敵する症例数を誇っています。

    女性の良性疾患 手術数:九州・沖縄 第10位(249件/年)
    乳がん 手術数:九州・沖縄 第15位(129件/年)
    (手術数でわかる いい病院2017|朝日新聞出版)

     

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