- 2018.01.26
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前回【Vol.1】では、頭を打ったときの対処法や、「たんこぶができたら安心」は誤解であることを紹介しました。今回は病院に行くべきケースや、打った時の状況を記録することの大切さなどについてご紹介します。
こんな時はすぐに病院へ
頭を打ったあとに気をつけなければならない症状は、意識の有無の他にもあります。以下のような症状がある場合は、速やかに救急車を呼ぶか、近くの小児科または脳神経外科を受診しましょう。
- こちらの呼びかけに対する反応が鈍く、ぼんやりしている
- 頭痛がひどくなる
- 手足にしびれがある
- 何度も嘔吐を繰り返す
- 眼の動きがおかしい
- 血の混じった鼻水がでる
頭を打った日は安静にして、1日様子をみること
頭を打った直後はショックでおとなしかった子どもも、次第に元気を取り戻して遊びはじめます。親としてはひと安心ですが、頭部打撲の症状は頭を打って時間が経ってから現れることもあるので、その後も症状の変化に注意が必要です。
頭を強く打ったあとは室内で静かに遊ばせるなどして、その日1日は安静に過ごすよう心がけます。頭を打ってしばらく経ったあとでも、もし子どもの様子に変化があれば、すぐに小児科や脳神経外科を受診するか、場合によっては救急車を呼びましょう。
- ドクターより
いざという時のために記録しておこう
子どもが高い所から落ちてしまったり、何かで激しく頭を打ってしまったら、保護者の方も慌ててしまいます。また頭を打った直後は何もなかったのに、しばらくしてから子どもの様子がおかしいと感じて動揺してしまう方もいるでしょう。
ただ、頭部打撲は状況に応じて素早く病院を受診することが必要で、その際に正しい状況や症状の変化を医師に伝えなければなりません。そのため、保護者の方もまずは落ち着いて、子どもの様子をじっくり確認するようにしましょう。また受診に備えて、以下の項目について詳しく記録しておくことをお勧めします。
≪頭を打った時間≫
- いつごろ頭を打ったのか
- 頭を打ってからどれくらい時間が経っているのか
≪頭を打った時の状況≫
- どんなもので頭を打ったのか
- 高所からの落下であれば、どれぐらいの高さだったのか、落ちた場所がどんな場所だったのか
(アスファルト・フローリング・柔らかい芝など)
≪頭を打った直後の様子≫
- 意識はあったか、すぐに泣いたか など
- 出血などがあれば、その様子 など
≪頭を打ってからの様子の変化≫
- 様子が変わったのはいつ頃か、頭を打ってどれくらい経ってからか
- どのように変化したか(ぼんやりする、何度も吐くなど気になることを具体的に)