子どもの頭部打撲 気をつけたいポイントと対処法 Vol.1

イメージ:遊具で遊ぶ子

  • 2018.01.19
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    子どもが頭を強く打ってしまったら…

     子どもは大人よりも体のバランスがとりにくく、特に乳幼児では体に対して頭が大きいため転倒しやすい傾向にあります。また子どもは好奇心旺盛なため、高いところによじ登って、その後バランスを崩して落下してしまうことも少なくありません。
     こんな時は保護者の方もつい慌ててしまいますが、頭を打った時の状況や子どもの様子によってはすぐに専門科を受診する必要があります。
     そこで今回は、子どもが頭を打った時どのような点に注意すべきか、また病院を受診すべきかどうかのポイントなどについてご紹介したいと思います。

    まずは意識があるか確認する

     子どもが頭を打った時、まず最初に確認すべきなのは意識がはっきりしているかということです。頭を打った直後は激しく泣き叫び、しばらくパニック状態になるかもしれません。ただ、しばらくしてこちらの呼びかけに応じ、眼を開いて受け答えができれば問題はないでしょう。
     こちらの呼びかけに反応せずぐったりしている、意識がもうろうとしている、体がけいれんしているなどの場合はすぐに救急車を呼ぶことが必要です。

    「たんこぶができたら安心」は大きな誤解

    イメージ:○か×か悩む女性

     頭を打ったあと、「たんこぶができたから大丈夫」とか「たんこぶができない時は危険」などといった噂がまことしやかにささやかれています。しかしこれは大きな誤りです。
    たんこぶは頭皮の下で起こる内出血によるもので、頭を強く打ったという証になります。頭を打ってもたんこぶがなく、意識もはっきりしていればそれほど強い衝撃ではなかった可能性が高いでしょう。
     たんこぶができても、小さなこぶであれば冷たいタオルで冷やすなどして様子を見ます。ただ、こぶがいつもより大きいと感じる場合や、反対にテーブルの角などにぶつけて頭に凹みがある場合などは、一度病院で診てもらうほうが良いでしょう。

     次回【Vol.2】では、病院に行くべきケースや、打った時の状況を記録することの大切さなどについてご紹介します。
     【Vol.2】へ続く

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    監修: 飯塚病院 小児科

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    We deliver the best for children. ~子どもは未来、すべては子ども達のために~をミッションに福岡県筑豊地域の中核病院小児科として診察にあたっています。筑豊地域唯一の救急対応の総合小児施設として、小児神経や内分泌などの専門外来も充実しています。また、お子さんの入院中や退院後は、臨床心理士やソーシャルワーカー、保育士がお子さんとお母さんのバックアップを行います。

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