- 2017.01.27
- 目次
-
子どもの呼吸が苦しそう! 喘鳴ってどういう状態?
子どもが体調を崩しているときに、「ゼーゼー」や「ヒューヒュー」というような呼吸をしていることがあります。呼吸をするときにこのような音がしている場合、さまざまな原因によって気管支や喉頭が狭くなっています。
このような状態は呼吸困難の一つとされ、喘鳴(ぜんめい)と呼ばれています。喘鳴は気温が下がる朝方や夜、季節の変わり目に出やすいと言われています。また、運動した後に呼吸回数が増えたときにも喘鳴が聞かれることがあります。
- ドクターより
喘鳴はどのような病気と関係しているの?
喘鳴が起こる病気は主に、喘息、細気管支炎(RSウイルス感染症)、クループの3つがあります。
- 喘息:
アレルギーが原因となっていることが多く、気管支は外から入ってくるものに過敏になっています。気道の筋肉も収縮して腫れたようになっているので、空気の通り道が狭くなっています。小さな子どもでは、喘息発作が起こっているのに症状がほとんど出ないこともあります。息を吐くときの呼吸困難(呼気性喘鳴)が特徴です。 - 細気管支炎:
主にRSウイルスによる感染で、2歳以下の子どもがかかりやすいとも言われています。喘鳴の症状など呼吸に異常が見られる前に、鼻水や鼻づまりなど、鼻風邪のような症状が出ることが多いとされています。喘息と同様に呼気性喘鳴が特徴です。 - クループ:
風邪に伴って生じる急性の喉頭炎です。息を吸ったときに喘鳴(吸気性喘鳴)が聞こえることが多く、3歳未満の子どもによくみられます。ケンケン、キャンキャン、犬が吠えるような咳込みが特徴です。
このほか、風邪や肺炎、百日咳が原因となり、症状が現れることもあります。
- ドクターより
喘鳴を防ぐためには?家でできる対処法と受診の基準
できるだけ喘鳴を起こさないためには、どのように対処すべきなのでしょうか。次にその対処法をご紹介します。
- 室内では乾燥させないようにし、加湿器を使って一定の湿度を保つ
- 水分をよく摂る
- アレルギーが原因のときにはアレルギー物質を避けるようにする
喘鳴は乾燥していると起こりやすいので、喉を潤しておけるようにすることが大切です。細気管支炎は感染をまず防ぐことがポイントなので、普段から手洗いやうがいをしっかりしておくといいでしょう。
喘鳴が見られたときに「ゼーゼー」や「ヒューヒュー」という呼吸音がひどくなり、顔色が悪くて肩で息をしている様子や、口をパクパクするような動作があるときは、ひどい呼吸困難に陥っている可能性があります。その場合には急いで受診するようにしましょう。