- 2017.01.20
- 目次
-
子どもがケガをしたとき、まずどう対処する?
子どもは大人が予想もしていないような行動をとるものです。走っているときの転倒や遊具からの転落だけでなく、ハサミを使っているときに手や指を切ってしまうことなど、ケガにもいろいろあります。状態によって様子を見てよいものから、急いで病院を受診したほうがよいものまで、さまざまあります。
ケガをしたときには出血が見られることが多いので、基本的な対処としてはまず、清潔なガーゼやハンカチで傷を押さえて止血し、止まったら絆創膏を貼っておきます。以前は消毒をするのがよいをされていましたが、現在は不衛生な環境でケガをした場合を除き消毒はしないのが一般的です。 絆創膏も皮膚保護剤を含み、数日貼ったままにするものがあります。傷がきれいに治りやすくなりますので、使ってみるといいでしょう。
- ドクターより
こんなときは病院を受診しましょう
ケガの中には傷が大きく開いてしまっている場合や頭を打っているときがあります。その場合には応急処置だけして、速やかに病院を受診するようにします。
ほかにも以下のような状態の時には、病院を受診しましょう。
- 傷を10分程度しっかり押さえても止まらない、脈を打つようなリズムで出血している
- 傷口に砂や土が入ってしまい、取れない(汚染した傷)
- 頭を強く打っている(頭部打撲)
- 目や耳をけがしたとき
出血がなかなか止まらないときは太い血管が切れているか、動脈からの出血が考えられますので圧迫止血では止まりません。また、頭を強く打っているときは頭の中で出血が起こっている可能性もありますし、目や耳のけがは視力や聴力に影響を与える場合があります。自己判断で対処せず、早く診察を受けた方がいいでしょう。
また、軽い傷だと思っても傷の周りが赤く腫れてきた場合や、傷が膿んでしまった場合には感染を起こしていることが考えられます。このような場合も早めに受診するようにしましょう。
まずはケガをしない対策をしておくことが大切
子どもは体の大きさに対して頭が大きいため、遊んでいる間に転ぶことがよくあります。まだ自分にとって何が危険であるのかわからない頃ですから、興味を持った方へと動いてしまいます。
階段を上っていたり、ハサミや包丁に手を伸ばしていたり、外に出ようとするなど、一瞬のうちに思いがけない行動に出るものです。外だけでなく、家の中にもケガの原因となる危険が潜んでいます。
しかし、一日中見守っていることは難しいので、ケガをしないよう安全・安心な環境を整えておくことも大切ですね。野外のケガでは破傷風の心配もあります。予防接種(4種混合ワクチン)も役立ちます。重症化させないような予防も大事です。