- 2018.05.02
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前回【Vol.1】では、妊娠検査薬の使い方をご紹介しましたが、今回は不正確な判定に繋がるフライング検査や妊娠の確定診断について紹介します。
正確な判定が得られないフライング検査
所定の検査時期よりもつい早く検査したくなることもありますね。フライングで検査をした場合でも、陽性反応が確認できることはあります。
しかし、妊娠していても濃度がまだ基準値までに達していなかったり、水分の摂り過ぎで尿が薄かったりして、陰性反応になる場合も多く、「ラインの色が薄くてよくわからない」など判定に惑わされる結果になることもあります。陰性の判定が出ても妊娠していないとは言えないので適切な時期での再検査が必要です。
適切なタイミングでの検査を
不妊治療では排卵の誘発などを目的にhCGを注射することがあります。体内にhCGが残留していると、妊娠していなくても陽性判定になることがあるため、検査のタイミングは担当の医師に相談してください。
早期の検査で陽性が出ても、後日の検査で陰性になることがあります。これは一時的に着床したものの、継続できず妊娠には至らなかったというケースです。化学的流産(生化学的妊娠)といって、特別な処置や治療は必要ありません。しかし、検査を行わなければ妊娠に気づかず、生理が遅れて来たと思うだけのことが多いのです。早く検査したばかりに、流産したことに気づいてしまうということも。
妊娠の確定診断は産婦人科のエコー検査で
妊娠検査薬の結果だけでは、妊娠とは確定しません。妊娠5週以降、産婦人科でエコー検査を受け、赤ちゃんを包む胎嚢という袋が確認できてはじめて正常な妊娠という診断になります。妊娠反応があっても、異所性妊娠(子宮外妊娠)や胞状奇胎など、緊急に医療的な対応が必要なケースもあります。陽性反応が出たとき、陰性反応が出たのに生理が来ないときは、速やかな受診をおすすめします。