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患者さんへのお知らせ

平成20年1月から平成27年12月に関節リウマチに対する生物学的製剤治療を受けた糖尿病や
境界型糖尿病の患者さんへ

 当研究の対象者として該当される方にお知らせ致します。対象とされることを希望されない場合や疑問点などがありましたら、お手数ですが下記連絡先までご連絡ください。

【研究タイトル】

 生物学的製剤が耐糖能異常に与える影響の検討:関節リウマチ症例での後ろ向きコホート研究

【研究背景・目的】

 関節リウマチは免疫の異常によって関節で慢性的に炎症が起こり、関節が徐々に破壊される自己免疫疾患です。本邦での有病は0.3~1.5%、推定国内患者数は50~100万人と言われており、比較的患者さんの多い疾患とされています。治療によって関節での炎症を抑えることで、関節の破壊が予防できることが分かっており、最近でも治療法は進歩し続けています。最先端のバイオテクノロジー技術によって生み出された医薬品を生物学的製剤と呼びますが、2003年から炎症の伝達物質であるサイトカインや免疫細胞を阻害する生物学的製剤が関節リウマチに対して保険適応となりました。生物学的製剤は有効性が高く、現在では関節リウマチの患者さんの2~3割に使用される一般的な治療となりつつあります。
 一方で近年、生活習慣病が増加しており、関節リウマチの患者さんの中にも糖尿病を合併している方や、リウマチの治療薬の影響で血糖値が悪化している方がおられます。関節リウマチと糖尿病はどちらも血管の障害を招き、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患の危険を高めるとされています。そのため、関節リウマチと糖尿病の両方とも改善することが、患者さんの生命予後改善につながると考えられますが、生物学的製剤が糖尿病に与える影響は今のところ明らかではありません。今回、私たちは関節リウマチと糖尿病や境界型糖尿病を合併した患者さんにおいて、生物学的製剤を投与した前後の経過を調べて統計学的に解析することによって、より適した治療法の可能性を探ります。本研究は九州大学別府病院内科を主管とする4施設による共同の研究として行います。

【研究期間】

 この研究の期間は、平成28年10月18日から平成29年3月31日までです。

【研究対象】

  • 対象者数:当院50名、他の施設合計約200名。
  • 対象期間:平成20年1月1日から平成27年12月31日までに膠原病リウマチ内科を受診の患者さん。
  • 対象者:関節リウマチに対して新たに生物学的製剤を開始あるいは6カ月以上休薬した後に再開した、もしくは生物学的
         製剤の種類を変更された方のうち、糖尿病や境界型糖尿病を合併していた患者さん。
  • 取得情報:Ⅰ.生物学的製剤開始前の情報
          [1]生物学的製剤開始時の年齢[2]性別[3]身長・体重・BMI[4]関節リウマチの罹患歴[5]関節リウマチの病期
          :Steinbrocker分類でのStage・ Class[6]リウマトイド因子・抗CCP抗体値[7]肺疾患の有無[8]喫煙歴の有無
          [9]開始前(5週間以内)の連続する3日間以上の入院歴の有無[10]ステロイド、抗リウマチ薬、糖尿病治療薬
          および脂質代謝異常治療薬の種類・投与量[11]以前の生物学的製剤の使用歴[12]開始前(5週間以内)の
          HbA1c、CRP、血沈、TG、総コレステロール、LDL/HDLコレステロール[13]開始前(10週間以内)のDAS28-
          ESR/CRP。
          Ⅱ.生物学的製剤開始後の情報
          [1]ステロイド、抗リウマチ薬、糖尿病治療薬および脂質代謝異常治療薬の種類・投与量[2]開始後1カ月、3か月
          のHbA1c、CRP、血沈、TG、総コレステロール、LDL/HDLコレステロール[3]開始後1カ月、3か月のDAS28-
          ESR/CRP[4]開始後12カ月後の生物学的製剤の継続率[5]開始後12カ月後のステロイド投与量[6]開始後12カ月
          後の糖尿病治療薬の種類・投与量[7]開始後12ヶ月間の感染症罹患回数。

【研究方法】

 上記情報を診療録から取得します。糖尿病の代表的な検査の一つであるHbA1cの推移を調べるとともに、開始した生物学的製剤の種類や患者さんの背景を比較し、どのような患者さんでHbA1cが変化したかを検討します。また、生物学的製剤の種類によって治療の継続率や糖尿病薬の変更、ステロイド投与量の変化、感染症の罹患率に違いがあるかを検討します。

【研究対象となる患者さんへの利益・不利益】

 利益:本研究により対象となった患者さんが直接受けることができる利益はありません。
     しかし、間接的な利益として、今後の診療において、糖尿病を合併するリウマチ患者さんにおける生物学的製剤治療
     選択においてより正確な情報を得ることができるようになる可能性があります。
 不利益:本研究は通常の診療により得られた情報のみを用いる研究であり、収集したデータに関しては、匿名化を行って
      使用しますので、患者さんご本人への直接的な不利益が生じることはありません。

【利益相反について】

 本研究は九州大学別府病院内科を主管として行われますが、飯塚病院膠原病リウマチ内科では、九州大学別府病院や企業、その他、外部からの資金提供はありません。しかしながら、研究に参加する職員のなかには、この研究以外において外部から研究資金、講演会講師料、旅費等を受けている者もいます。この研究は「人を対象とした医学系研究に関する倫理指針」に基づき飯塚病院倫理委員会の承認を受けて適正に行われます。資金の提供があったとしてもそれが研究の結果に影響を及ぼすことはありません。研究資金が必要な場合は、飯塚病院の研究費、もしくは研究者らの費用で賄われます。

【個人情報の取扱い】

 研究の際の個人情報の取り扱いは、研究責任者により厳重に管理され、外部への研究発表の際には患者さん個人を特定する情報は含まないようにして行います。
 研究の対象となることを望まない旨の申し出があった場合には、ただちに研究対象から除外します。なお、匿名化(データの識別のために個人を特定できる情報を番号・記号等に置き換えること)を行った後の患者さんの情報については、研究から除外できない場合もありますのでご了承下さい。

【研究組織】

  • <飯塚病院>
  • 研究責任者:飯塚病院 膠原病リウマチ内科 永野 修司
  • 研究分担者:飯塚病院 膠原病リウマチ内科 内野 愛弓、藤井 勇佑、大田 俊行
  • <主管施設、他>
  • 研究責任者:九州大学病院 別府病院 内科 教授 堀内 孝彦
  • 研究分担者:九州大学大学院 医学研究院病態修復内科学分野 教授 赤司 浩一
  • 九州大学病院 別府病院 内科 助教 木本 泰孝
  • 九州大学大学院 医学系学府病態修復内科学分野 大学院生 柏戸 佑介
  • 九州大学大学院 医学系学府病態修復内科学分野 大学院生 大塚 友希実
  • 共同研究者:松山赤十字病院 リウマチ膠原病センター 副部長 押領司 健介
  • 広島赤十字・原爆病院 リウマチ科 部長 澤部 琢哉

【問い合わせ先】

〒820-8505
福岡県飯塚市芳雄町3-83
飯塚病院 膠原病リウマチ内科 永野 修司
TEL:0948-22-3800(代表)