2025年8月12日
2025年8月より「手専門外来」(予約制)を開設しました。
手専門外来では、手根管症候群をはじめ肘部管症候群・前骨間神経麻痺・後骨間神経麻痺などの神経疾患、ばね指・ドケルバンなどの腱鞘炎、ヘバーデン結節・母指CM関節症などの変形性関節症、デュプイトレン拘縮、キーンベック病、ガングリオンや軟部腫瘍の摘出、関節リウマチ患者さんの関節・腱手術など幅広く治療を行っております。外傷におきましては、手指骨折・脱臼や橈骨遠位端骨折などの骨折治療に加えて、挫滅創による腱・神経・血管損傷における顕微鏡を用いた治療にも対応していますのでお問合せ下さい。
当科の特徴として、手根管症候群・母指CM関節症・橈骨遠位端骨折の3疾患における取り組みを述べさせて頂きます。
手領域の主な疾患の一つである手根管症候群の治療におきましては、通常の直視下手根管開放術だけではなく、より専門的な技術を要する鏡視下手根管開放術も行っており、最適な治療を患者さんと話し合いながら提供できるよう心がけています。手根管症候群は致死的心不全の原因となる心アミロイドーシスの初期症状として多いことがわかってきていますので、診断アルゴリズムで疑う症例に対しては積極的に滑膜を病理検査に提出し診断向上に努めています。また、透析患者さんのシャント側を含む手根管手術にも対応しています。
母指CM関節症は従来の関節固定術・関節形成に加えて、適応によって関節温存の中手骨矯正骨切りをプレート開発元の溝口整形外科病院と連携して行っております。
橈骨遠位端骨折におきましては、50歳以上を対象に骨粗鬆症の評価に加えて転倒の原因となるロコモティブシンドロームの評価と体操指導に取り組んでいます。骨粗鬆症の評価として通常のDXA法による腰椎・大腿骨頸部の骨密度に加えて腰椎のTBS(Trabecular bone score)による骨質評価も行っています。
診察日は月曜日の(午前・午後)・水曜日の(午前)で、対象の患者さんは手指・手関節症状を主訴に、整形外科受診を希望される方です。完全予約制ですので、近隣の医療機関より0948-29-8457(地域連携室)へ定型申込用紙(FAX)にてお申し込みください。
手指・手関節の症状でお困りの方、ご興味をお持ちの方は是非ご相談ください。
手専門外来は初診予約申込同様、定型申込用紙(FAX)と診療情報提供書をお送りくださいますようお願い申し上げます。