こどものインフルエンザワクチンについて
インフルエンザにはA型とB型があり、毎年の流行を予測して、A型とB型の3つのタイプ(株)からなるワクチンを製造します。
ワクチンは接種後2週目から抗体(ウイルスを退治する免疫機能)が上昇し始めて、1ヵ月でピークに達し、約5ヵ月効果が持続すると言われています。13歳未満で2回接種を行う場合は、4週後に2回目を接種することを勧めています(最も抗体が上昇するため)。
ただし、一度もインフルエンザにかかったことのないような1歳未満ではワクチン接種をしても発病してしまうこともあり、まず親をはじめ、周囲の大人や年長児が積極的にワクチンを受け、赤ちゃんへの感染の防波堤になることが、赤ちゃん自身にワクチンを接種することより効果的です。
最後に、インフルエンザ脳症について触れておきます。インフルエンザの発病から脳症をおこすまで1.4日ほどしかないことが知られており、もしなったとしたら、抗ウイルス薬による治療が間に合わない可能性があります。インフルエンザにかからなければインフルエンザ脳症は起こりません。シーズン前に1歳以上のこどもへのワクチン接種を推奨します。