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ようやく夏の暑さも落ち着き、秋の訪れを感じる季節がやってきました。
秋になると、穀物や果物などの様々な作物が収穫の時期を迎え、旬でおいしい食べ物がたくさん食べられます。秋が旬となる食べ物には、お米や秋刀魚、さつまいもなどが挙げられますが、今回は果物の代表ともいえる「りんご」の魅力について紹介したいと思います。
「1日1個のりんごは医者を遠ざける」ということわざをご存じですか?これはイギリスに古くから伝わることわざで、1日1個のりんごで医者がいらなくなるほど、りんごが健康にとって良い食べ物であるということを意味しています。ほかにもスペインや中国にも同様のことわざがあり、昔からりんごが栄養価の高い食材として世界各地で食べられていることがわかります。
〇カリウム
りんごを含む多くの果物には、カリウムが豊富に含まれており、高血圧や脳卒中等の
脳血管疾患に関わるナトリウムの排泄を促進する働きがあります。
〇食物繊維
りんごにはペクチンという水溶性食物繊維やセルロースなどの不溶性食物繊維が多く
含まれています。便秘の予防や、糖質、脂質の吸収の遅延、発がん性物質の体外への
排泄、善玉菌の増加促進、悪玉コレステロールの上昇を抑える働きにより生活習慣病
予防に役立ちます。
〇ポリフェノール
ポリフェノールには、動脈硬化を抑制する作用や花粉症などのアレルギー症状を抑える
作用などがあります。抗酸化作用があり、体内での酸化ストレスを抑える欧化により、
様々な病気の予防に役立つといわれています。
このように、りんごははるか昔から栄養価の高い果物として世界各地に広まり、近年の様々な研究によって、体への良い影響を与えることが明らかとなってきています。りんごだけでなく、みかんやバナナ、ほかの果物にも体にとって良い栄養素が豊富に含まれています。普段の食生活で果物をよく食べる方もそうでない方も、この秋、ぜひスーパーや八百屋に行った際には、手に取ってみてはいかがでしょうか。
参考文献:果物と健康_六訂版(農林水産省、国産果実競争力強化事業)
青森りんご(https://www.aomori-ringo.or.jp)
文責:水田 彩月