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食事から疲労を吹き飛ばしましょう!

 天気が優れない日が続く季節になりましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。6月は祝日がないため、疲れやすい時期かと思われます。疲労は思考力や注意力、体力を低下させるだけでなく、免疫力も弱めます。そのため、疲労が蓄積する前に早めに対策をとりたいところですね。

疲労を回復させる食事

 疲労回復の基本は十分な睡眠と栄養バランスのよい食事です。三大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質)とともに、その代謝に欠かせないビタミンB1やB2、パントテン酸などをしっかり摂りましょう。

ビタミンB1について

ビタミンB1

 ビタミンB1は糖質を代謝する際に欠かせない栄養素で、豚肉やうなぎ、玄米などに多く含まれています。ビタミンB1と結合すると血液中に長く留まる性質があるアリシンという成分を含む食材(ねぎ類、にんにく、にらなど)と
一緒に摂取すると効率がよいです。

ビタミンB2

ビタミンB2

 ビタミンB2は三大栄養素を代謝する際に必要な栄養素です。
中でも脂質を代謝する際に多く消費されます。幅広い食材に含まれる栄養素ですが、レバーやチーズ、卵に豊富に含まれています。ビタミンB2は水溶性ビタミンですが水に溶けにくく、加熱しても壊れにくいため調理法を選びません。
しかし、光に当てると分解が進むため、紙で包むなどして保存するのがおすすめです。

パントテン酸

 パントテン酸は体内でコエンザイムAという補酵素として体内の非常に多くの反応に働くため、体の働きを支える縁の下の力持ちのような栄養素といえます。パントテン酸は動物性食品、植物性食品全般に幅広く含まれているため、通常の食事をバランス良く摂っていれば不足する心配はありません。パントテン酸は水に溶けやすい性質があるため、野菜を茹でるときは少量のお湯で茹でるか電子レンジで調理するとよいでしょう。また、調理では茹でた煮汁ごと食べられるスープがおすすめです。

あじさいの季節

参考文献:一生役立つ きちんとわかる栄養学(西東社)
文責:田上 未紗

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