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12月22日は冬至の日

 今年も瞬く間に過ぎてゆき、あっという間に最後の月となりました。
 夕方になると空はすぐに真っ暗になり、日が短くなったなと感じます。日が短くなったといえば、来たる22日は冬至の日ですね。冬至は毎年12月22日頃で、1年で一番昼の時間が短くなる日のことです。
 冬至の日にかぼちゃや小豆粥を食べたり、ゆず湯に入ったりすると風邪を引かないという言い伝えをご存じでしょうか。冬至の日には、そういった昔からの風習を大切にして過ごしたいものですね。

冬至にかぼちゃを食べる理由

 現在はどの季節でも様々な野菜が手軽に手に入りますが、昔は冬至の頃になると食べられる野菜がほとんどなくなっていました。そんな中、保存もきいて栄養満点のかぼちゃは厳しい冬を乗り越えるために大切にされていたようです。
 また、他にも魔除けや運気上昇のためなど多くの説が存在しています。食べ物や暖房器具が限られていた大昔では、食べ物に祈りを込め、ゲン担ぎをしていたようですね。では次にかぼちゃの効果や効能をご紹介します。

かぼちゃの効果・効能

  • 免疫力アップ
    かぼちゃに多く含まれる「β-カロテン」は体内で「ビタミンA」として働き、皮膚や粘膜を強化し守る働きがあります。そのため、外部からの細菌やウイルスの侵入を防ぎ、風邪予防にも効果が期待できます。
  • 抗酸化作用
    かぼちゃに含まれる「β-カロテン」や「ビタミンE」は強い抗酸化作用があります。抗酸化作用には増えすぎると体に害のある活性酸素を取り除く働きがあり、老化やがん、生活習慣病などの予防が期待できます。
  • 美肌効果
    かぼちゃに多く含まれるビタミン類の中でも「ビタミンC」と「ビタミンE」は美肌に効果があると言われています。ビタミンCは体内で作られるコラーゲンの結合を強めてくれ、肌のハリや弾力を維持し、皮膚を健康的に保ちます。ビタミンEは若返りのビタミンともいわれ、新陳代謝を促して、老化の原因となるシミやそばかすの生成を抑えてくれます。更に、血液を全身へスムーズに運ぶ作用もあり、血行が良くなることで、肌のくすみ予防も期待できると言われています。
  • 便秘改善
    かぼちゃには多くの食物繊維が含まれており、腸内の蠕動運動を活発にし、便を出しやすくします。かぼちゃに含まれる食物繊維は水溶性と不溶性のバランスが良く、腸内環境を整えてくれます。

 このように、かぼちゃは栄養満点で得られる効果や効能が高く、昔から重宝されてきました。冬至の日にはかぼちゃを食べて、健康維持、運気上昇を願ってみてはいかがでしょうか。

参考文献:そだててあそぼうカボチャの絵本農産漁村文化協会
文責:白石 友香

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