こんなときどうする?

こどもの下痢への対処

毎年、ノロウイルスや病原大腸菌などウイルスや細菌性の集団感染による感染性腸炎の話題がマスコミで取り上げられます。感染性腸炎の原因となる病原体はたくさんありますが、いずれも主な症状は下痢、嘔吐、発熱、腹痛です。今回はこれらのうちまだこの連載で取り上げていない下痢への対応をご紹介します。

こどもは腸が未発達で下痢を起こしやすいのですが、しばらく様子を見て問題ないことがほとんどです。しかし[1]~[3]の場合は早めの受診をお勧めします。
[1]元気がなく、ぐったりしている。
[2]便に血液が混ざっている。
[3]おなかの痛みが強い。

これらの症状がなければ自宅で安静にしましょう。下痢がひどくても無理に下痢を止めるのではなく、脱水予防のためにスポーツ飲料などをしっかり与えて下さい。食欲が出たら炭水化物(おかゆ、うどん、食パン)やバナナ、りんごを与えて下さい。脂肪分や線維の多い食品は消化不良を起こします。最後に、赤ちゃんがいつもと違ううんちをしたら慌ててしまうかもしれません。インターネットの「こどもの救急」で、写真入りで便の形状を説明してあります。ぜひご覧ください。