糖尿病患者会

糖尿病患者会『飯塚病院楓の会』の紹介

 糖尿病の患者さんは全国的にも年々増加の一途をたどっています。H14年の厚生労働省の実態調査では推定で全国で、糖尿病の方は740万人、糖尿病予備軍の方が880万人と総人口の6人に1人が糖尿病およびその予備軍であるという衝撃の調査結果が公表されました。筑豊地方では福岡県の他の地域に比べ男性の糖尿病の方が多いそうですが、残念ながら、糖尿病と分かっていても、自覚症状がないために「自分には合併症が起こらない」と信じきっている方も結構おられます。

 糖尿病病棟に入院される患者さんは、以前は血糖コントロール目的の入院の方が多かったのですが、近頃は糖尿病性ケトアシドーシスや低血糖発作などで緊急入院される方、妊娠糖尿病で血糖コントロールが必要な方、そして眼科や外科などの手術前の血糖コントロールを目的として入院される方も増加しています。糖尿病を正しく理解していただくために、入院患者さんを対象として「糖尿病教室」を行っています。「糖尿病教室」は午前10時から11時30分までの1.5時間と午後1時30分から3時までの1.5時間の1日合計3時間で、火曜日から翌週の金曜日までの9日間(土・日曜日は休み)を1サイクルとして行っています。午前の担当は医師、看護師、薬剤師、検査技師で、午後は管理栄養士が担当しています。受講される患者さんは1サイクルにつき10名前後です。受講することで糖尿病についての新しい情報を得ることができたり、誤って理解していたことをきちんと正確に理解することが出来ます。また自分の過去の生活を振り返り、自分の生活様式の中でどこにどのような問題があったのか判ることもあります。

 当院の「糖尿病教室」は平成元年4月に産声を上げましたが、同時に結成された患者会は「飯塚病院友の会」として日本糖尿病協会に登録され、糖尿病協会より毎月発刊される「さかえ」や「弥生」の紹介や配布などの活動を行ってきました。また適宜「催し物」なども医療者側が企画していましたが、平成13年筑豊地域全体での糖尿病患者会発足の運びに連動して新たに「飯塚病院楓の会(糖尿病患者会)」として再出発しました。糖尿病の患者さんやその御家族との交流やスタッフとの意見交換をより活発に行うことにより、糖尿病に対する理解をより深めていただこうということを意図するものです。以前と違う点は、医療スタッフではなく患者さんが中心となって会を作り上げていき、医療スタッフはサポートを行っていくという点です。事務局は南3A病棟で、現在の会員数は患者さん34名、医療従事者16名の計50名です。この「楓(かえで)の会」という名前には、楓の葉っぱの形のように一人ひとりが手を携えて地道に活動していこうという願いが込められています。平成16年2月には管理栄養士をはじめスタッフも参加しての「ひな祭り料理教室」を開催しました。多くの患者さんが参加され和やかな雰囲気のなかで料理を作り、おいしくいただきました。また糖尿病教室や外来で患者会に入会してくださる方を募っていますので、多数の患者さんの入会をお待ちしています。

 糖尿病で怖いのは合併症です。糖尿病網膜症では全国で年間約3千人の方が失明され、糖尿病腎症では年間約1万人の方が新たに透析を受けなければならないといった現状があります。私たちは少しでも患者さんの合併症が発症・進展しないように、お手伝いできるように頑張っています。当院では糖尿病専門の医師3名と「LCDE(地域糖尿病療養指導士)」の資格を有する看護師10名、薬剤師、管理栄養士、検査技師が一体となり、糖尿病患者さんへの療養支援を行っております。また、「糖尿病教育入院クリニカルパス」を作成し、入院中の患者さんの検査や治療、そして教育システムが標準的に円滑に行われるよう体制を整えています。

 患者さんの期待に応えられるよう、今後もより一層充実した療養支援システムを提供できるよう努力いたしております。是非、糖尿病でお悩みの多くの患者さんにご紹介いただければと思います。

【お問い合わせ先】飯塚病院 南3A病棟 TEL:0948-22-3800(代表)