朝、手が動かしづらい… 「関節リウマチ」の初期症状かも Vol.1

イメージ,手の不調

  • 2017.05.26
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    30代~50代の女性に多い「関節リウマチ」

     ある調査では、15歳以上の日本人のうち、100人に一人は関節リウマチにかかっているとされており、患者さんの男女比は1:3~4と女性に多い病気です。中でも30代~50代の女性での発症が多く、女性にとって関節リウマチは身近な病気と言えます。

    ドクターより

    朝の手の“むくみ”は関節リウマチの初期症状かも

     朝起きると、手がむくんでいると感じることはありませんか?指の曲げ伸ばしがしづらい、包丁を持ちにくい、洋服のボタンを外しにくい…。
     関節リウマチは、関節の炎症によって痛みや腫れが出る病気です。初期症状が最も現れやすい場所が手の指です。もし、朝に「手の指の関節が動かしにくい」という症状が続くようであれば、早めに医療機関で相談するようにしましょう。

    関節リウマチの原因って何?

     関節リウマチの原因は、まだはっきりと解明されていませんが、体質や環境要因(喫煙や歯周病など)の組み合わせが関係していると言われています。この他、疲れやストレス、ウイルス・細菌感染、外傷も発症に関与しているのではないかと考えられています。

    関節リウマチが進行すると?

    イメージ,関節の不調

     進行すると、手足の指、手首・足首・膝などの関節に、腫れや痛みが出てきます。はじめは、動かしにくい、動かした時に痛むという状態だったものが、次第に動かさなくても痛むようになります。さらに症状が悪化すると関節が固まり、骨の変形や骨の破壊が起こり、関節を動かすことや指先の細かい動作が困難になります。
     また、発熱や体重減少の他、貧血、リンパ節腫脹、疲れやすいといった全身症状も現れます。症状が悪化すると、手足の関節だけではなく、全身の関節にも症状が広がってくるため、歩くのも困難になり、通常の日常生活を送るのも困難になってしまいます。
     関節や骨の変形は、一度変形すると元に戻ることはありません。だからこそ、早期発見・早期治療が大切なのです。

    次回【Vol.2】では、関節リウマチの3つのタイプと治療法、受診する際の診療科をご紹介します。

    【vol.2】へ続く

    (飯塚病院 膠原病・リウマチ内科 監修)

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    監修: 飯塚病院 膠原病・リウマチ内科

    当科では、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎・皮膚筋炎、結節性多発動脈炎、シェーグレン症候群、ベーチェット病、混合性結合組織病(MCTD)などの疾患に対応しています。高度で専門的な医療が提供できるよう、内科における各専門科だけでなく、整形外科、皮膚科、眼科、リエゾン精神科、耳鼻咽喉科、歯科口腔外科など、各科との緊密な連携を図って診療にあたっています。

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