ご挨拶

院長 増本 陽秀

自分の可能性を伸ばす卒後研修を飯塚病院で

飯塚病院 院長 増本 陽秀
院長 増本 陽秀

 現在の医学部教育では国家試験合格後すぐに臨床ができるわけではありません。これは他の学部でも同じで、一般企業の新入社員は社内での新人教育を受け、その後も先輩よりの教育指導を受けて段々と一人前になっていくわけです。医師の場合は特に人の命を預かる仕事に従事することになるため、その責任は大きくかつ重いものであり、従ってその卒後研修および教育は体系的で、かつ十分なものでなければなりません。

 飯塚病院では2年間の卒後臨床研修を提供していますが、その目標は「全人的な臨床能力、すなわち幅広い診療能力の基本を身につける」ことにあります。これは2004年に厚生労働省が開始した卒後研修必修化の中で謳われていることですが、当院ではすでに1989年より採用しています。この研修システムの中で熱意あふれる教育指導スタッフの支援の下、各自の努力と工夫で優れた臨床診療能力を身につけた医師となるよう励んでいただきたいと思います。また、当院の研修医は「Shareの精神」をモットーとして、 互いに教えあい、学びあう気風を尊び、切磋琢磨のよき実践者となることが期待されます。

 初期研修医はスーパーローテート方式で各科臨床を研修し、加えて救命救急センターでの各種急性疾患や外傷に対するプライマリ・ケア、さらに画像診断、臨床検査、病理解剖、並びに患者さんへの対応能力など、幅広い臨床の基礎的知識、技量及び医師として信頼される態度の習得を目指します。また、当院はACGME認定機関である米国のピッツバーグ大学メディカルセンターと提携しており、指導医の招聘とACGME 6コンピテンシーに従った研修プログラムによる研修医指導を行っています。医学はサイエンスとアートを十分に駆使しなければなりませんが、その基礎訓練をこの6コンピテンシーにより提供します。

 後期研修医は自由度の高い1年契約ですが、基本的に3年間受けることができ、後期研修の終了後はスタッフへの道も開かれています。当院の後期研修の特色はローテーションができることです。例えば1年間のうち最大半年間は、初期研修でカバーできなかった科を選びローテートすることができます。この場合、研修医の希望を最大限尊重するため、非常に自由度が高いという評価を得ています。また、総合診療医を目指しながら消化器内科における内視鏡トレーニングを続けて、内視鏡ができる総合診療医となったり、麻酔を続けることにより、麻酔標榜医を有する総合診療医となるなど、ユニークな後期研修を受けることができます。もちろん、専門各科にも既に上記ACGME 6コンピテンシーに従ったカリキュラムが用意されており、3年間の専門科ストレートコースも選択できます。2017年度からの新専門医制度に向けても万全の体制を整えます。皆さんが当院のいかなる後期研修コースを選んでも必ずや良い医師としての基礎固めができ、その後の医師人生を実り豊かなものにするものと確信しています。

 臨床の第一線の病院において優れた指導体制の下で自分の可能性を伸ばすための臨床研修を行いたいという方々の積極的参加を期待し、歓迎します。