膀胱炎はトイレを我慢することが原因で起こりがちなイメージがありますが、膀胱炎の主な原因は膀胱内の細菌感染とそれによる炎症です。主な症状は、排尿時の痛みや残尿感、頻尿です。

膀胱炎は男性より女性に多く、なかでも10代～30代の若い女性に多いとされています。

まず女性に多い理由として、女性の尿道が男性と比べて短く直線に近い構造になっていること、尿道と肛門の距離が近いことなどにより男性より女性の方が膀胱内に細胞が侵入しやすいためです。ただし、細胞が膀胱内に侵入しても免疫力によって感染を防ぐことができます。それでも抵抗力が比較的強いとされる若い女性に膀胱炎が多い理由は、性行為による細菌感染が挙げられます。その他にも日頃の多忙によってトイレを日常的に我慢することが多くなると、膀胱内で細菌が繁殖しやすくなり体外へ排出されないため膀胱炎の原因になります。

まずは、多少の細菌が膀胱内に入っても炎症を起こさず防御できるように免疫力をつけておくことです。免疫力をつけるためには日頃からストレスや疲れをためないようにして、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。その他に、水分をこまめにとりトイレを我慢しないことも大切です。また、月経時は特に菌が繁殖しやすく膀胱炎を発症しやすくなります。ナプキンをこまめに換えて衛生面に気をつけて清潔に保つようにしましょう。また、性生活も大きな原因となり、膀胱炎になりやすい方は、事後なるべく早めに排尿をすることが予防につながります。

膀胱炎は、膀胱内で繁殖した細菌を体外へ出すことで悪化を防止することができます。排尿時に痛みなどを感じたら、膀胱内で繁殖した細菌を出すために水分を多く摂取し、尿と一緒に出してしまうことが大切です。かなり初期の段階であればそれだけで改善されることもあります。

症状が出たと思ったら早めの受診が大切です。膀胱炎の症状は抗生物質を3日～1週間ほど飲むことで改善されます。治療中は排尿時に痛みがあるからといって水分を控えずに、排泄によって細菌を出してしまえるよう水分摂取がすすめられます。また、治療期間中は悪化を防ぐためにも、飲酒や刺激物の摂取、性行為は控えておいた方が良いでしょう。