目の異変はバセドウ病のサイン!?その原因や治療法は? Vol.2

イメージ:家族の様子

  • 2018.02.23
目次

     前回【Vol.1】では、バセドウ病の症状や原因、要注意となる目の異変などをご紹介しました。今回は、バセドウ病になりやすい人の特徴や主な治療法をご紹介します。

    家族にバセドウ病の人がいる人は要注意

     バセドウ病患者のうち約15%は、家族にも罹患者がいると言われており、環境的要因だけではなく遺伝的要因も大きく関係しています。
     家族にバセドウ病になった人がいたとしても必ずしも発症するわけではありませんが、タバコを吸っているなどの環境的要因が合わさると発症リスクが高まってしまうのです。ほかにも、大きなストレスや過労などが重なると発症リスクが高くなったり、再発してしまうリスクも高まります。
     発症リスクを減らすためにも、規則正しい生活を心がけてできるだけストレスを減らすように工夫していきましょう。

    ドクターより

    バセドウ病の治療は薬物療法が主流

    イメージ:薬と水

     バセドウ病の治療は、手術、アイソトープ治療(放射線療法)、薬物療法の3つがありますが、基本的には薬物療法が行われます。甲状腺ホルモンの分泌をおさえる薬や、炎症をおさえる薬を1年~数年間服用しながら症状が緩和されるかどうか様子を見ていきます。薬物療法で、症状が緩和されないようであればアイソトープ治療や手術が検討されるという流れです。
     アイソトープ治療は専門的な設備が必要なため、治療できる病院が限られています。また、授乳中の人や妊娠している人、治療後1年以内の妊娠を希望している人は受けられません。手術も医療機関によっては対応していないところもあるため、治療方針についてはしっかり医師と相談して決めていきましょう。

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    編集者より
    バセドウ病は男性よりも女性に多く、なんと500人に1人は発症しているって知っていましたか?中でも目に異変が出やすいのが特徴です。特にタバコはバセドウ病の原因になるため、喫煙している人は要注意!治療を受けるときは、内分泌・糖尿病内科または眼科を受診しましょう。

    監修: 飯塚病院 内分泌・糖尿病内科

    イメージ:内分泌・糖尿病内科

     当科では、若い女性の発症が多いバセドウ病などの甲状腺機能異常や腫瘍への専門的治療を行う内分泌分野に力を入れています。甲状腺だけでなく、副甲状腺や下垂体などで起こる内分泌疾患は健康診断でのエコー検査が増えたことで見つかることが多くなってきています。それら内分泌疾患に対する負荷試験を行い、診断・治療へつなげています。
     また、糖尿病分野では、多職種でのチーム医療を実践して患者さんへの教育による血糖自己管理の支援を行うほか、負担なく身体に張りつけて血糖測定を行う装置の導入なども進めています。

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