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酸棗仁は、クロウメモドキ科・サネブトナツメの成熟種子です。産地は中国、日本です。酸っぱいので酸棗、種子が大きいのでサネブトという名前の由来があります。酸棗は、「神農本草経」の上品に酸棗として収載され、「心腹の寒熱邪・結気、四肢の酸疼・湿痺を治す」と記されています。
酸棗仁が配合されている漢方薬で最も有名なものは、生薬の名前そのままの酸棗仁湯でしょう。酸棗仁湯は疲れすぎて眠れないものを治療する漢方薬ですが、眠りすぎる状態(嗜眠)も治療します。同じ漢方薬で全く反対の病態(不眠と嗜眠)に効果があることも大変興味深いことです。また,酸棗仁を炒って用いるときは不眠に対して、生で用いるときは多眠を治療すると昔から言われていましたが、研究の結果、いずれも催眠作用があることが証明されました。
94歳の女性が4度目の脳梗塞で入院しました。昼夜逆転して夜中に大きな声を出すので酸棗仁湯を処方したところ、昼夜を問わずよく眠ったために量を減らして夜間良眠することができました。
掲載日:2010年1月15日 |