|
人間は動物です。動く物だから動物と言えるのですが、不幸にして、病院では至る所で、植物が目に留まります。悲しくも、腕からのチューブが上の方で点滴ボトルとなって花開き、尿のチューブが根となってベッドに絡み付いています。急性期は止むを得ないことも多いのですが、漢方で何かお手伝いができて、植物から脱却できれば幸いです。
ネフローゼ症候群の20代の女性。尿蛋白が増えてはステロイド剤を増やすという入院を繰り返していました。入院するごとに身体は冷えて、体を温める漢方薬を強力にする必要がありました。
4回目の入院の時、決断をして運動を勧めました。最初は倦怠感が強くてわずかの散歩も困難でしたが、1時間の散歩ができるようになった時、尿蛋白も減少していました。
難治性疾患を主とする私達の入院患者さんの多くに、玄米菜食を基本として、運動を勧めています。体調が良くなると、散歩に行ったきりで、病室ではなかなか会えません。出かける時には「くれぐれも車をひかないように」と念を押します。運動により、気血の巡りが良くなり、冷えが改善され、自然治癒力が活性化されるのでしょう。
とはいえ、がむしゃらな運動を推奨しているわけではありませんので、ご注意を。
読売新聞福岡県版(2008.12.22付) |