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【15本目】不足した血を補う:コラム・漢方道場

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 私も20代のころは何でもなかったのですが、30歳を超えたころから、病院の消毒薬で手荒れをするようになりました。消毒薬の刺激のほか、成分のアルコールで皮膚の脂分が奪われるのでしょう。
 年齢とともに乾燥症状が目立つようになり、入浴後などでも肌がカサカサし、爪(つめ)が割れやすい、髪が抜けやすいなどと感じることはありませんか。これらは、身体の物質的側面を支える血(けつ)が不足した状態でしばしば見られる所見で、私たちは血虚(けっきょ)と呼んでいます。血虚は表面的な症状だけでなく、局所での血の不足によって、集中力の不足やこむら返り、目のかすみ、動悸(どうき)、不眠などの原因になることもあります。
 70歳の女性。特に誘因なく、何かが触れた拍子にごく簡単に手足の皮膚がペロリとはがれるようになりました。数週間で治りますが、しばらくするとまた別のところがはがれます。気虚(ききょ)と同時に血虚を補う十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)を処方したところ、3か月ほどで皮膚のはく離は見られなくなりました。
 血虚を補うのは十全大補湯の中に含まれる、四物湯(しもつとう)という処方ですが、肝炎でインターフェロン治療中にみられる脱毛や腎不全の際のかゆみなどに、四物湯は効果があります。

読売新聞福岡県版(2008.06.30付)

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