症 例 340 解 答
線維性骨異形成症(Fibrous dysplasia)

画像所見
単純写真

右大腿骨頸部に骨透亮像あり。周囲に硬化像もみられる。
頚部には内反変形がみられる。shepherd's crock deformityの所見。


MR


T1WI、T2WIともに大腿骨頚部から骨幹まで全体に低信号を呈している。造影後は均一に増強されている。



線維性骨異形成
(Fibrous dysplasia)

概 念
 骨形成過程での骨形成間葉系細胞の分化障害による病変と考えられているが、明確でない。単発性(70〜80%),多発性(20〜30%)のものがあり、単発性のものは5〜20歳に多く、頭蓋骨、下顎骨、肋骨、大腿骨、脛骨、上腕骨などに好発する。多発性のものは単発性よりも低年齢に認められ、その他に骨盤骨や脊椎を冒す頻度が高くなり、病変が半身に偏る傾向がある。多発性のものに性的早熟と皮膚色素沈着を合併した例はAlbright syndromeと呼ばれる。
しばしば疼痛がみられ、彎曲による病的骨折を引き起こすことがある。
画像所見・治療

(単純写真)
長管骨の骨幹端、または骨幹部に骨皮質菲薄化、骨膨大を伴う嚢腫様淡陰影を示す。病巣の線維組織の骨化が強いものではスリガラス様の陰影を示し、その程度が低いもの、あるいは病巣が嚢腫化したものでは透過巣として示される。病巣の周囲には反応性の骨硬化帯がある。頭蓋骨、特に上顎骨、蝶形骨、篩骨が侵されるときは病巣は硬化様陰影を示す。大腿骨上部ではshepherd's crookと称される内反変形を示す。
(MRI)
骨内に限局した膨張性の病変としてとらえられ、骨外には信号変化を伴わない。T1WIでは比較的均一な低信号を示すが、T2WIでは信号パターンは多様である。内部の骨産生量あるいは嚢胞や軟骨成分の混在などが影響していると考えられる。造影後は不均一に増強されることが多い。

(治療)
単発性のものは掻爬し骨移植。肋骨などのものは罹患部の切除。多発性のものは対症的に変形の矯正や病的骨折の予防としての内固定が行われる。



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