がんと共に生きる時代 飯塚病院ができること[2]

がんと共に生きる時代 飯塚病院ができること

  • 2018.9.12

 前回[Vol.1]では、地域がん診療連携拠点病院として飯塚病院の取り組みを中心にご紹介しました。
 今回は、「がんと付き合う」患者さんとそのご家族のための、食事やリハビリテーション、就労相談等についてご紹介させていただきます。

抗がん剤治療を受ける患者さんが少しでも食事を楽しめるように

 当院で抗がん剤治療を受ける患者さんの一部を対象として、2017年から「こすもす食」を提供しています。飯塚病院の食事
 抗がん剤治療を受けると、副作用による吐き気や口内炎の影響で、食欲不振を訴える方や味覚障害を感じる方が多くいらっしゃいます。しかし、治療に向けて体力をつけるためにも、しっかりと食事を摂ることはとても大切です。
 そこで、抗がん剤治療を受ける患者さんにアンケートを行い、その中で人気のあった「巻き寿司」「焼きそば」「大学芋」といったメニューを参考に、通常の病院食では見られない味付けのやや濃い目の献立も提供するこすもす食の運用を開始しました。患者さんからは、「味が濃くなって美味しくなった」「寿司など気分転換になって嬉しい」といった声をいただいています。

患者さんの状態や治療方針に合わせたリハビリテーション

 がんの病状や治療方針は人それぞれです。手術を行う方もいれば、抗がん剤や放射線治療といった手法で治 療を進める方もおり、リハビリテーションの内容も一様ではありません。
 当院には、がんのリハビリテーションに関する研修を受けた専門スタッフ(医師、看護師、リハビリテーショ ンスタッフ)が30 名以上在籍しています。
 「手術の後、体力が落ちた」「抗がん剤の副作用が辛い」そのような患者さんの声に耳を傾け、患者さんに関わる全ての医療スタッフが随時情報を共有しながらリハビリテーションの内容を検討しています。
 たとえば、手術前から看護師が患者さんの生活環境や日常生活の様子を教えていただき、情報を確認した医師がリハビリテーションの指示を 出します。そして手術後に情報共有したリハビリセラピストが、基本的には翌日からリハビリを開始して、合併症を予防しながら寄り添いま す。がんにかかっても、出来るだけ元の生活に戻れるよう、医療スタッフ一丸となってサポートします。 リハビリテーションの様子

がんを経験された方のための就労支援窓口について

 がんと診断された患者さんの3人に1人が20~64歳の働く世代と言われています。現在、がんの治療は短期入院と通院になっており、治療しながら働ける人が増えています。病気になっても自分らしく活き活きと働けるよう、働くための心構えや、相談窓口があることを知っておきましょう。

働く人の心構え

早まって仕事を辞めない
■治療計画や症状、配慮してほしいことを把握し、職場に説明する
■就労規則を確認する
■利用できる社会資源などの情報を収集する
■一人で悩まず相談する
■副作用の対処法を工夫する など

仕事を探したい方 ・・・「就労支援ナビゲーター」が能力や適正、病状、治療状況などを考慮し、個人の状況に合わせた就労支援を行っています。(事前要予約)
ハローワーク福岡中央 長期療養者就職支援ナビゲーター  092-712-8609

仕事を続けたい方 ・・・ 治療と仕事を両立するための方法や社会保険制度の利用法など、社会保険労税士が相談に応じています。
国立病院機構九州がんセンター就労相談窓口   092-511-2770

 その他、当院の「がん相談支援センター」でもご相談をお受けしています。各地域のすべてのがん拠点病院のがん相談支援センターなども、ぜひご活用ください。


 「がんと付き合う」という観点から、当院のさまざまな取り組みをご紹介しました。
 地域がん診療連携拠点病院の医療スタッフとして、がんの治療を行うのはもちろんのこと、「患者さんやそのご家族が、がんと上手に付き合えるよう何かサポートできれば」という想いで、日々業務にあたっている医療従事者が当院にはたくさんいます。
 ご自身ががんの告知を受けて不安でたまらなくなったとき、がんと闘っているご家族や身近な方に何か手助けしたいとき・・、ぜひ、飯塚病院の医療スタッフにご相談ください。

がん相談支援センターのご案内
《受付》 TEL 0948-29-8925(直通)/平日8:30 ~ 16:30
《場所》 がん相談支援センター(北棟1階 トリアージセンター(11A)内)

飯塚病院だより 2018年2、4月号より)

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