がん検診の有用性

  • 2018.08.29
予防医学センター
保健師 草本 君子

飯塚病院の医師をはじめとするスタッフが、医療に関する情報や病気の予防法などを分かりやすく解説する西日本新聞の連載「あなたのカルテ」の転載です(西日本新聞筑豊版 毎週水曜日連載中)。



がん検診の有用性

西日本新聞 2017年4月12日朝刊掲載

Q.  がん検診は受けたほうがよいのですか。がん検診を受ける方法を教えて下さい。

A. がんは日本人の死因の第1位で、2人に1人はかかる可能性のある病気です。しかし、早く見つければ予後が良く、がん検診でがんが発見された人は、自覚症状が出てからがんが発見された人に比べて5年生存率が高い、というデータもあります。早期発見・早期治療は心身的・経済的な負担が軽減できるので、がん検診を受けることに大きな意味があるといえます。


がん検診の項目には、

1.肺がん検診・・・胸部エックス線検査や喀痰検査など
2.胃がん検診・・・上部消化管エックス線検査(胃透視)や上部消化管内視鏡検査など
3.大腸がん検診・・・便潜血検査や下部消化管内視鏡検査
4.乳がん検診・・・マンモグラフィーや乳腺超音波検査
5.子宮がん検診・・・内診や細胞診、経膣超音波検査など―

があり、人間ドックでは腹部超音波検査やPET検診など充実した検査も行っています。各検診機関で検査項目や方法が異なりますので、利用する検診機関へ問い合わせると良いでしょう。
 受診方法は、大きく2つあり、市町村や職場検診で行われている集団検診と人間ドックなどの任意型の検診があります。人間ドックは基本的に全額自己負担ですが、会社が一部を負担する場合もありますので、活用することをお勧めします。


早期発見・早期治療のために

 がん検診で一番大切なことは、検査結果を受け取ってからの対応です。
 「再検査」「要精密検査」の通知が届いた場合は、各専門医療機関を必ず受診しましょう。「要経過観察」の通知が届いた場合は、指定された検査間隔で検診を受け、必ず経過を診るようにしましょう。
 自覚症状はない、いつも指摘があるなどの理由で放置せずに受診することが大切です。放置した結果、気付いた時には手遅れだったという状況はご自身にとっても家族にとっても後悔につながります。さまざまな医療機関を受診することに抵抗のある方は、対策として身近で相談できるかかりつけ医を持つことをお勧めします。
 早期発見・早期対応のために、がん検診を定期的に受けることが重要です。日頃からご自身の健康チェックを行い、症状を感じたときはお近くの医療機関やかかりつけ医へご相談ください。

関連記事